2018 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanisms underlying monocyte and dendritic cell differentiation
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16K21271
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
黒滝 大翼 横浜市立大学, 医学部, 講師 (10568455)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 血球分化 / 単球 / 樹状細胞 / 転写因子 / エンハンサー |
Outline of Annual Research Achievements |
ここまでの研究の結果、GMP・MDP・cMoP・CDP・単球・DCにおけるH3K27acのChIP-seqデータを取得することができた(Kurotaki et al. Cell Rep 2018)。単球及びDCの分化・機能に重要な転写因子を新たに同定するために、その細胞の性質を担う遺伝子の近傍に存在するとされるスーパーエンハンサー(SE)について解析を行った。その結果、単球においては40個、DCにおいては33個の転写因子遺伝子にSEが存在することがわかった。興味深いことにこれらSE近傍の転写因子にはこれまでに単球・DCの分化に必要であることが報告されている遺伝子がほとんど全て含まれていた。一方で、このうちの3分の2は単球・DCの分化における機能がわかっていない転写因子であった。そこでこれら転写因子の機能を生体内において評価するために、Cas9ノックインマウスを用いて生体内ノックアウトシステムの実験系の確立を行った。Cas9ノックインマウスの骨髄から造血幹細胞を分離し、単球・DCの分化に必須の転写因子であるIrf8に対するgRNAを強制発現させてマウスに移植したところ、DCの分化が損なわれることがわかった。次に、単球特異的なSE近傍の転写因子Mef2aについても同様の実験を行ったが、単球の分化に影響がないことがわかった。 IRF8によるDC分化制御の分子メカニズムの詳細を理解するために、IRF8-GFPキメラノックインマウスを解析したところ、造血早期の前駆細胞であるLMPPにおいて弱くIRF8が発現することがわかった。興味深いことにこのIRF8陽性LMPPはDCに偏った分化能を有しており、単球はほとんど産生しなかった。以上の結果から上流の前駆細胞で弱く発現するIRF8がDCへの運命決定に重要であることが明らかになった(Kurotaki et al. Blood 2019)。
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Remarks |
本研究者らのBlood誌の論文がPlenary paperに選ばれ、Blood Commentariesにも取り上げられた
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Cooperation of PU.1 with IRF8 and NFATc1 defines chromatin landscapes during RANKL‐induced osteoclastogenesis2019
Author(s)
Izawa N, Kurotaki D, Nomura S, Fujita T, Omata Y, Yasui T, Hirose J, Matsumoto T, Saito T, Kadono Y, Okada H, Miyamoto T, Tamura T, Aburatani H, Tanaka S
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Journal Title
Journal of Bone and Mineral Research
Volume: Epub ahead of print
Pages: e3689
DOI
Peer Reviewed
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