2018 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of novel bone regeneration therapy utilizing combination of multiple growth factors not susceptible to inflammatory mediator
Project/Area Number |
16K21308
|
Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
横田 潤 岩手医科大学, 歯学部, 助教 (60733730)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 炎症性サイトカイン / MSC / 成長因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯を喪失した場合の機能回復として,現在,治療効果と予後の観点からデンタルインプラントの適用となる症例が増加している.骨芽細胞の増殖や分化促進のために最も効果的な因子として骨形成誘導因子bone morphogenetic protein 2 (以下BMP-2) が報告されているが,骨補塡材料や間葉系幹細胞mesenchymal stem cell (以下MSC) を用いた骨再生予定部分には必ず炎症性サイトカイン産生が誘導される.このような炎症組織中ではBMP-2による骨芽細胞分化促進シグナルは,炎症性サイトカインにより阻害されると報告されている .そこで本研究ではBMP-2以外の複数の成長因子によるMSCに対する骨芽細胞分化促進効果に炎症性刺激がどのように影響するかをBMP-2による効果と比較してin vitroで調査することを目的とした.その結果、骨分化誘導培地添加群と比較して,BMP-2添加群は骨芽細胞分化能において有意な差が認められなかった.一方PDGF + TGF-β群は骨芽細胞分化能を有意に促進された.上記の結果より炎症性刺激が存在するとBMP-2によるSmad経路が抑制され,骨芽細胞分化促進能が抑制されたと考えられる.一方,PDGF + TGF-β群はMEK/ERK及びPI3K/AKT経路が主な細胞内シグナルであり,炎症性刺激による骨芽細胞分化の影響がなかったと示唆される.以上よりPDGF + TGF-βの組み合わせは炎症性刺激で阻害されない骨芽細胞分化促進効果を示し,高い骨芽細胞分化能を発現することが明らかとなった.
|
Research Products
(1 results)