2018 Fiscal Year Annual Research Report
Study of reexamination of family & child social worker's system in England
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16K21313
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Research Institution | Tohoku University of Community Service and Science |
Principal Investigator |
白旗 希実子 東北公益文科大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (10735658)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 英国 / ソーシャルワーカー / ASYE |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、Assessment Farameworkの整理、SCRからの課題の整理、ASYE実践者へのインタビュー分析をおこない、児童SWの直面する課題について、日英比較の視点を踏まえつつおこなった。 英国では、子どもと家族が必要とする支援を特定するため、子どもの発達ニーズ、保護者の能力、家族・環境要因の3つの側面から構成される共通の「Assessment Framework」が使用されている。 SWは子どもの安全を守る責任があり、深刻な児童虐待死事件を契機に、機関間・専門職間連携の欠如、入職後の導入教育や資格取得後の訓練不足が指摘され、政府の一定の関与の下で、継続的能力・職能開発基準及びフレームワークの整備が行われてきた。 入職1年目の子ども・家庭領域のソーシャルワーカーを対象としたASYEは、KSS及びPCFを踏まえて、最終評価がなされる。PCFは、キャリアレベル(学生(4段階)→実践者(3段階)→上級→戦略レベル)に対応し、5段階目にASYEが位置づけられている。 ASYEの特徴的な点は、国の資金提供、雇用者主導のプログラム、循環的な学習プロセスの中で批判的省察を行うことが重要視されていること、評価に利用者・他専門職からのフィードバックが求められることなどである。SWに話を聞くと、X州では、導入訓練や、NQSW・同僚からの公式・非公式のサポートが助けになっているという利点が示された。 日本においても専門職間・機関間連携は課題である。英国では方策の1つとして入職者研修の整備に力を入れてきた。日本では、2007年の資格法改正で社会福祉士の「資質向上の責務」が追加されたが、基本的に研鑽のありようは、個人に任されてきた。2018年からは「児童福祉司」の入職後研修が義務化されたが、英国のASYEの形式は、SWの質保証を考える上で1つの示唆を与えてくれると考える。
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Research Products
(1 results)