2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of education materials to assist teaching evolution for all science class grades in Japanese elementary and junior high schools
Project/Area Number |
16K21321
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Research Institution | Hakuoh University |
Principal Investigator |
山野井 貴浩 白鴎大学, 教育学部, 准教授 (40567187)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 進化 / 遺伝 / 優性 / 始祖鳥 / 生物教育 / 理科教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、昨年度および一昨年度の研究成果をまとめ、論文執筆および学会発表(国際学会)を行った。また、進化学習後の中学生の進化の認識に関する大規模調査、遺伝学習後の中学生の優性の認識に関する大規模調査、始祖鳥のぬいぐるみを用いた授業開発を行った。 成果発表に関しては、一昨年度に行った小学校3年生向けのハエやカを用いた授業開発に関して、論文が国内学会誌に受理された。また昨年度に行った中学2年生対象のカブトムシを利用することで節足動物の体のつくりを理解させる授業開発に関して、国際学会にて発表を行いポスター賞を受賞した。 進化学習後の中学生の進化の認識に関する調査については、昨年度に行った調査の結果を踏まえ、質問紙を作り直し、より大規模に調査を実施した(約1500名対象)。結果については現在解析中である。遺伝学習後の中学生の優性の認識に関する大規模調査については「集団内の頻度が多い方が優性である」や「優性・劣性は生存の有利/不利に関連する」という誤った概念を有している生徒がどれくらいいるかを明らかにするために、県内の中学生約1000名を対象に調査を行った。その結果、7割の生徒が優性の形質を「集団中の頻度」を根拠に,6割の生徒が優性の形質を「生存の有利不利に関連する」という誤概念を根拠に優性の形質を選択していることが示唆された。 始祖鳥のぬいぐるみを用いた授業開発については、進化学習後の中学2年生を対象に授業実践を行った。授業前後に行った質問紙調査の結果から、ぬいぐるみを用いたことで授業への意欲を高めることができ、また「進化とは祖先の特徴を受け継ぎながらも変化が生じること」の実感を高めることができたと考えられる。
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