2018 Fiscal Year Annual Research Report
Explore the crosstalk of osteoclast differentiation and maturation signals
Project/Area Number |
16K21326
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
長谷川 紘也 明海大学, 歯学部, 助教 (00635899)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 骨代謝 / 破骨細胞 / Syk |
Outline of Annual Research Achievements |
骨代謝における破骨細胞の制御を目指し研究をすすめた。これまでに破骨細胞様細胞RAW264.7細胞においてSyk阻害剤が細胞融合を促進することが示唆された。 そこで、リアルタイムPCRで破骨細胞関連因子のmRNAの変化を検討した。結果から、Syk阻害剤は分化シグナルに影響している可能性が低いことが示唆された。しかし、HDAC6のmRNA量にわずかに変化を認めたため、免疫染色を行った。Syk阻害剤を添加して培養するとHDAC6は増加した。そこで、HDAC6の阻害剤のtubacinを添加して培養し免疫染色を行い比較検討した。その結果、Syk阻害剤はHDAC6阻害剤を添加した場合と同様な所見を示した。すなわち、アセチル化されたチューブリンがアクチンリング周囲に集積することを阻害し、細胞質中に局在させることが分かった。また、HDAC6阻害剤のtubacinを24時間添加して培養すると骨吸収が抑制された。tubacinを添加してもアクチンリングは一定の形状を保持しており、アクチンリング周囲に集積していたアセチル化チューブリンの集積を阻害することで骨吸収が阻害された可能性がある。つまりシーリングゾーンの構造が変化し、十分な骨表面への接着が出来なくなるのではないかと考えられた。Syk阻害剤も同様にシーリングゾーンの構造の変化を生じさせ、細胞融合を進みやすくしているのではないかと考えられた。 また、昨年度から進めていた非ウイルス性ベクターを用いたカルデクリンの遺伝子発現による関節リウマチへの影響について解析を継続した。切片から、カルデクリンプラスミドDNAの投与により骨端線が偽手術のコントロールマウスと同程度まで回復していた。以上から、カルデクリンプラスミドDNAにより、関節炎だけでなく、関節リウマチによって生じた骨障害に対し、再生させる可能性が示唆された。
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