2016 Fiscal Year Research-status Report
小児起立性調節障害クリニカルスコアの開発と客観的アウトカム指標としての有効性確立
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16K21389
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
呉 宗憲 東京医科大学, 医学部, 助教 (60420999)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 起立性調節障害 / 睡眠 / 頭痛 / 立ちくらみ / ノルアドレナリン / 自律神経 / 脳血流 / 体位性頻脈症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の基盤となる起立性調節障害児の起床困難感・頭痛・立ちくらみなど臨床症状と相関性の高い客観的指標を見出すため1)~4)の研究を実施した。 1)小児起立性調節障害患者の起床困難感 心拍変動による自律神経機能評価から見た相関性の研究:起床困難群、起床可能群、正常コントロール群の3群間における循環・睡眠・自律神経(HRV)・内分泌パラメータを比較検討。起立性調節障害児の起床困難感と相関性の強いパラメータを絞り込んだ。 2)小児起立性頭痛の背景因子およびリスク因子に関する研究:安静臥位時より頭痛を認めた患者を除き、起立試験を施行した児を対象に、起立負荷により頭痛が誘発された群と、頭痛が誘発されなかった群の間で、身体プロフィール・脳循環・体循環・片頭痛および慢性連日性頭痛の合併率・ノルアドレナリン値について比較検討。また誘発された頭痛の部位と性状について、脳循環反応パターンとの相関性を含めた検討を実施した。 3)小児の立ちくらみ 脳血流と血圧循環反応の研究:起立試験による起立初期の立ちくらみ(眼前暗黒感)の有無に関し、脳循環および血圧循環反応のinitial drop成分を解析、身体プロフィールと循環血漿量指標(IVCCI)を含めて関連因子およびリスク因子について検討を実施した。 4)経時的カテコラミン測定による病態解析:起立試験を実施した児を対象に経時的カテコラミン測定を実施。サブタイプごとのカテコラミン反応性について検討を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
対象者確保の都合から本研究の第2・3段階の基盤となる臨床症状と関連性の高い客観的指標の同定を優先させたため、第1段階で行うアンケート作成の着手が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
第1段階のアンケートを作成し、研究予定通り横断調査を実施する。
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Causes of Carryover |
研究計画の一部段階が入れ替えとなったため、未使用金を繰り越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度使用予定であったアンケート作成・配布・資材購入などに使用する予定
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