2018 Fiscal Year Research-status Report
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16K21403
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
市川 寛子 東京理科大学, 理工学部教養, 准教授 (60540367)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 歩行動作 / 性格特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、心理指標と行動指標を組み合わせ、大学生における自閉性症状をはじめとした性格特性を定量的に記述する手法を確立することである。自閉性症状の評価には質問紙検査などの質問紙検査などの心理指標が用いられるが、被検者の主観報告に依存して回答が歪みうる。一方で、近年、自閉症者と非自閉症者では人の顔に対する視線行動が異なることが報告されており、この非随意的に生じる視線行動の違いは自閉性症状の高低を記述する客観的な行動指標となりうる。また、自閉性症状だけでなく、基本の性格特性や共感性についても視線行動および生理指標計測との対応をとることで、ヒトを記述するための客観的な指標を確立することを目指す。 2018年度は、当初予定していなかった共同研究の推進により、歩行動作と自閉性症状の関連を検討した。前方から向かってくる他者をよけて歩行しようとする際の身体の関節の動きを加速度計を用いて計測した。合わせて、歩行者の自閉性特性を含む性格特性を質問紙によって評価した。その結果、自閉性特性が高い者ほどすれ違い時の腰の動きが大きいことが示された。この研究は論文として公刊し、さらに国際会議および国内会議で発表した。今後はさらに共同研究体制を拡大し、歩行特性と自閉性特性の関連を検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
歩行動作のパラメータを解析し、自閉性症状と関連するものと関連しないものを分けることができた。このことから、当初目標の「心理指標と行動指標を組み合わせ、大学生における自閉性症状をはじめとした性格特性を定量的に記述する手法を確立すること」が部分的に達成されつつある。今後はさらに、なぜこのパラメータが歩行者の性格特性を反映しうるものであったかを検討することで手法の確立を目指す。
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Strategy for Future Research Activity |
歩行動作が自閉性症状の指標となりうるかを、指標の安定性、理論的裏付けを求めて検討していく。
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Causes of Carryover |
前倒し申請した金額とほぼ同額が次年度使用額となった。前倒し申請では、計画のさらなる進展のためにデータ解析用のコンピュータを購入する予定であったが、共同研究者の所有するコンピュータを充当することができることが判明したため、購入の必要がなくなった。 次年度使用額については、当初の計画通り、国際会議への出張に充てる。
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[Journal Article] ES-DoS: Exhaustive search and density-of-states estimation as a general framework for sparse variable selection.2018
Author(s)
Igarashi, Y., Ichikawa, H., Nakanishi-Ohno, Y., Takenaka, H., Kawabata, D., Eifuku, S., Tamura, R., Nagata, K., & Okada, M.
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Journal Title
Journal of Physics: Conference Series.
Volume: 1036
Pages: 012001:1-15
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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