2016 Fiscal Year Research-status Report
養護教諭が行う緊急度評価能力の検証と教育システムの開発
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16K21417
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Research Institution | Nippon Sport Science University |
Principal Investigator |
鈴木 健介 日本体育大学, 保健医療学部, 助教 (20732506)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 学校保健 / 緊急度評価 / トリアージ / 養護教諭 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は養護教諭が疾病や外傷に対して行う緊急度評価能力を検証しトレーニングプログラムを開発し、養護教諭が養護教諭を教える教育システムを構築することを目的とした。 平成28年度は、学校管理下で児童生徒に対して行う緊急度評価指標と頻度を明らかにするために、養護教諭を対象に、緊急度評価指標とその観察頻度を、質問紙にて調査した。 養護教諭299名を対象に緊急度評価指標とその観察頻度を調査した。その結果、緊急度の指標として、「気道」・「呼吸」・「脈拍」・「意識」があることが示唆された。また、児童生徒に対応する際に、58%の養護教諭が呼吸を観察を行い、学校の業務中に半年間で、「全くしない」が29%、「半年に数回」が21%、「月に1-2回」が12%、「週に1回」が9%、「週に2-3回」が10%、「ほぼ毎日」が20%であった。児童生徒に対応する際に、61%の養護教諭が脈拍を観察を行い、学校の業務中に半年間で、「全くしない」が27%、「半年に数回」が27%、「月に1-2回」が20%、「週に1回」が8%、「週に2-3回」が7%、「ほぼ毎日」が11%であった。 平成29年度の計画である緊急度評価の正確性を検証するために、高度シミュレーターを使用し、呼吸・脈拍の正確性を評価する検証モデルを構築した。呼吸が「あり」または「なし」、呼吸ありの場合は「遅い」・「普通」・「速い」を評価する。脈拍が「あり」または「なし」、脈拍がありの場合は、「遅い」・「普通」・「速い」に加えて、「弱い」・「普通」・「強い」を評価する。この検証モデルを約300名の養護教諭に実施し、現在データ集計・統計解析中である。 調査結果を基に緊急度の評価指標を観察の順番に並べ、フローチャート作成した。講習会とパッケージ化するために教材を開発中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初200名を対象とした調査が299名に実施でき、また、平成29年度に実施予定であった、緊急度評価の正確性に関する検証が養護教諭300名に実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は、昨年度の緊急度評価の正確性をデータ集計・統計学的解析結果を基に検証し、トレーニングプログラムの開発を行う。また、養護教諭100名を対象に、トレーニングプログラム前後で緊急度評価の正確性を検証する計画である。
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Causes of Carryover |
検証モデルの効率化によって、後日資料を郵送する必要がなくなり、当日配布することが可能となった。その結果、資料印刷郵送準備補助業務や、切手代等の予算を削減することができた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
講習会を開催するにあたり、教材開発が必要となる。特に映像教材を作成する計画である。映像教材を作成する際の資金として活用する計画である。
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