2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K21439
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
飛山 義憲 東京工科大学, 医療保健学部, 講師 (10756927)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 人工膝関節置換術 / 骨量 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では人工膝関節置換術施行患者における術前後の骨量を測定し,その変化を明らかにすること,術後の骨量を健常者と比較し,健常者との違いを検討すること,術後の身体活動量を調査し,骨量との関係性を明らかにすることを目的とした。 28年度には変形性膝関節症を原疾患として人工膝関節置換術を施行する患者を対象に,術前日に骨量の計測,運動機能(膝関節可動域,膝関節伸展筋力)の測定を行い,膝機能および疼痛の程度(Western Ontario and McMaster Universities Osteoarthritis Index),重症度,骨粗鬆症治療薬の有無などを調査した。これまでのところ,術前の測定を実施した対象者は20名程度であり,今後も術前の測定を継続して行うとともに,術後の測定に関してもフォローアップを行い実施していく。既に術前の計測が完了している対象者については骨量が減少している傾向にあった。骨量の減少は転倒などによる骨折リスクが高いことを反映しているが,人工膝関節置換術後には転倒リスクが増大していることが報告されており,術後には転倒による骨折リスクが高い状態である可能性が考えられる。したがって,今後も計測を継続し,これらの術前後の骨量を健常者と比較し骨折リスクを明らかにするとともに,身体活動量との関連性を検討することで骨量減少に関連する因子を明らかにしていく。これによって,人工膝関節置換術後患者が転倒リスクが高いだけでなく,より重症な骨折のハイリスク集団であることを明らかにしていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は苑田会人工関節センター病院にて実施しており,これまでの実績から月間の人工膝関節置換術件数を30名から40名程度と見積もり,6ヶ月間のサンプリング期間を予定していた。しかしながら,これまでの手術件数は予想していた件数よりも少なく,対象者のサンプリングにやや遅れが生じている。しかし,今後継続してサンプリングを行っていくことで予定通りのサンプリングは可能と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでと同様に術前患者のサンプリングを行い,術後36ヶ月までのフォローアップを継続する。対象者のサンプリングにやや遅れが生じているため,状況に応じて予定サンプリング期間の6ヶ月を延長し,継続してサンプリングを行うことでサンプルサイズを確保する予定である。 その場合,術前の計測と術後の計測が重複する時期が生じるため,混乱のないよう配慮する。
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Causes of Carryover |
28年度には計測機器を購入し,データの収集に努めた。そのため28年度には学会発表などの成果発表に必要な旅費等が発生しなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
計測機器に関する消耗品の購入や学会発表などの成果発表の旅費として使用予定である。
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