2018 Fiscal Year Research-status Report
子どもに携わる専門職者を対象にした災害レインフォースメント育成プログラムの開発
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16K21446
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Research Institution | Bunri University of Hospitality |
Principal Investigator |
宍戸 路佳 西武文理大学, 看護学部, 講師 (90505554)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 養育者 / 子ども / 危機管理 / 防災・減災 / 一次救命 / 保育所 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は災害時や何らかの危機的状況に陥ったときに子どもや親の命を守るために自助を基本とするが、子どもをあずかる施設においては養育者が来るまでは子どもの命を支え、守らなければならないため、それができる人材の育成プログラムを考えることである。 保育所は独自に様々な災害を想定した訓練や一次救命処置の訓練の実施をしている施設もあった。しかし、学童保育所では狭い部屋にたくさんの子どもが過ごさなければならない状況がみられること、職員も専任の職員もいるが、嘱託や非常勤、アルバイト職員もいるため危機管理体制が非常時にとれるかはわからない、不安という声も多々きかれた。また学童保育所等は何らかの障がいをもつ子どももあずかっている施設もあり、より一層の強化が必要である。しかし、知的障がいの子どもしかいないのである。AEDは必要ない、小学校にAEDがあるから必要がないと回答している施設もあった。しかし、災害や何らかのトラブルは予期していない時におこるものであり、シミュレーションや訓練をしていないと非常時に動けない可能性がある。東日本大震災時に保育園や幼稚園、学校等での避難訓練を子どもたちがおこなっていたために助かったという事例もある。一人ひとりが、自分は遭遇しないだろうではなく、自分のこととして受け止めて、命を守る自助努力をしていく必要があると考える。そのために現在の避難訓練や研修の方法を考えて、実際に使える形での防災、減災対策を講じる必要がある。 また危機管理体制を考えるうえで、自然災害のみではなく、人的災害も起こる可能性があり、フランスへテロ後におけるサポートや非常時の心理的な支援の在り方について研修を行った。フランスでは看護師等のありかた、医療制度に違いがあり、すべて当てはめることはできないが、何か異常があれば精神科にてフォローをしていくとのことであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
災害等を想定して、危機管理体制を整えるために、シミュレーションや研修がおこなえるような教材開発を予定しているが、盛り込む内容等を有識者の方から助言をうけ協議している。またその内容が現場に即しており、使用できるものでないと意味がないため、検討を繰り返している。 子どもをあずかる施設が多岐にわたること、子どもも大きくなってきているため様々な環境に置かれている方が利用できるようにする。
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Strategy for Future Research Activity |
東日本大震災から月日が経過し戻られた方も多くいるため、広く現状について実態を把握する。 そのうえで、災害訓練や防災用品について、危機管理体制(一次救命処置等)についてを研修を行えるように環境を整える。また子育て中の方や子どもをあずかる施設の方の意見を広く確認し現場に即した内容を配信する。
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Causes of Carryover |
作成予定であった災害時の危機管理に関する資料、研修媒体の作成が遅れてしまっている。 次年度はその作成と媒体が適切なものに近くなるために現状の把握(調査)を再度広く行っていく予定である。
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Remarks |
危機管理体制を考えるため、テロ等のケアについてフランスに研修にいかせていただいた。
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