2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a simple evaluation method for oblique abdominals using ultrasound scan image : Considering the relationship with muscle function
Project/Area Number |
16K21450
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Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
野口 雄慶 福井工業大学, スポーツ健康科学部, 教授 (50610581)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 筋パワー / 体捻転 / 腹斜筋群 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画の最終年度は、腹斜筋群が動作に主として関わる体の動き、つまり、体捻転動作を行った際の筋パワー発揮値を測定する装置を開発し、この器械を利用して種々の計測を実施した。普段から練習や競技を行う中で捻転動作を繰り返しているカヌー競技選手(10名)を対象に、競技パフォーマンスが高い4名(上位群)と低い4名(下位群)に分類し、両群の体捻転時の筋パワーを左右2試行ずつ計測した。2試行の平均値をもとに、筋パワー発揮値の比較をおこなった結果、上位群に振り分けられた選手の筋パワーの方が下位群の選手たちの筋パワー平均値に比べ有意に高いパワー発揮値を示したことから、筋パワーの優劣が反映される測定器(測定値)であることが明らかになった。また、左右の筋パワー発揮値は、全体のデータの平均値で見ると全体的には均等であるが、一部、左右の値が大きく異なる選手が存在することが明らかになった。これは、体幹部の筋パワーの発揮状況には偏りがあることを示す結果である。このような体捻転時のパワー発揮値の方よりは、様々なスポーツの競技パフォーマンスにも影響をおよぼす可能性があると考えられることから、本測定器により、パワーの偏りを発見することが可能になったことは、選手のコンディショニング調整やトレーニング内容の見直しに有益な情報をもたらすと考えられる。 腹斜筋群の断面積と捻転時の筋パワーの関係については、カヌー選手を対象とした場合には、有意な相関が認められたが、一般人や他の運動選手の特徴や、トレーニングによる筋断面積の変化と筋パワー発揮値の対応については今回の期間内では十分に明らかにすることが出来なかったため、今後の課題として継続的に研究を進めていく予定である。
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