2017 Fiscal Year Research-status Report
英語によるリーダーシップと発信力を醸成する授業運営モデルの考案及び電子教材の開発
Project/Area Number |
16K21481
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
近藤 雪絵 立命館大学, 薬学部, 任期制講師 (30722251)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | リーダーシップ / 発信力 / 英語力 / 教授法 / 外国語教育 / ミーティング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は大学の英語授業における英語によるリーダーシップと発信力を醸成する授業運営モデルの考案と実践、またマテリアル開発を行うものである。 平成29年度は理系分野の学部生上学年対象の、「専門分野のテーマを基にプロジェクトを行い、その成果を英語で発信すること」を目標としたPBL型英語授業で実践を行い、授業を通じて学生が専門分野における英語発信力を醸成する際に、専門分野の教員と英語教員がどのように協同できるかを考察した。 授業の中で学生は自身が興味を持つ専門領域のテーマに関するプロジェクトを立ち上げ、その成果を英語で発信した。授業は学習者主導で行われ、コンテンツに関しては主に専門教科の教員が、発信に関しては主に英語教員がアドバイスを行い、専門分野の教員と英語教員が同じ項目に関して評価とコメントを行った。これについて評価者グループ内で項目の相関分析を行ったところ、専門分野の教員は発表に「自分なりの意見」が見られるほど、英語教員は「意見に社会との関わり」が見られるほど「感銘」を受ける傾向が見られた。また、各評価項目の平均点を評価者グループ間で比較したところ、専門分野の教員は興味・関心を他グループより高く評価していることがわかった。自由記述では英語教員は発表のデリバリーに関する改善点を指摘し、全評価者グループを通じて発表者の「自信」はポジティブに受け取られていた。 この結果により、専門分野の教員は学生のテーマの絞り込みや深め方、英語教員は深まったコンテンツを広く発信する際にどう社会に関連させ伝えるかという点でアドバイスを行うことで、互いの役割が明確化し、学生の発信力の育成に貢献できることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
大学の英語授業における発信力という点で、専門分野のコンテンツの発信について分析が進んだことは有益であった。教員の役割の分析は進んだ一方で、当初「ミーティング・スタイル・クラスルーム」を実践する予定であったワークショップでの実践が事情により出来なかったため、プロトタイプの分析と修正が予定通り進まなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は期間延長の承認を受けているが、学部・学年横断型のワークショップで「ミーティング・スタイル・クラスルーム」を導入し、マテリアルはすでに専用ウェブサイトを通じて一部公開しているが、平成30年度の実践を通じて公開範囲を広げる。また、Quizlet等既存のツールも利用し、学習者にとっても使いやすいものとする予定である。成果をまとめ報告することで本研究は完成すると考える。
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Causes of Carryover |
ワークショップでの実践が遅れているため、次年度使用額が生じた。マテリアルの修正と公開を行う際に、編集費・校閲費等が必要となる。
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Research Products
(2 results)