2018 Fiscal Year Annual Research Report
The interests of children by the legislation of Artificial Reproductive Technology and the system to support the family formed
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16K21490
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
金 成恩 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, 助教 (00723884)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 生殖補助医療 / 出自を知る権利 / 真実告知 / 当事者支援 / セクシュアルマイノリティ / 親子関係 / 法と心理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、生殖補助医療において、自然生殖による出産が困難・不可能な人の家族形成の視点から考察し、生まれた子の利益と提供者の尊厳を守ることを前提に、利用者の範囲を広げ、こうして形成される家族を支援する制度構築とそれを裏付ける法整備を検討し、立法を提言することを目的とする。本年度は、1.昨年度に引き続き、「子どもの出自を知る権利と真実告知」のための法と心理の支援の在り方と、2.セクシュアル・マイノリティの人たちの家族形成の視点からの生殖補助医療の利用による親子関係へのアクセスのあり方、について検討を行った。今年度の助成金は、上記の研究を遂行するための海外調査費と研究成果の発信のための国内・外学会旅費に充てられた。海外調査として、本研究のテーマに関して先進的に対応しているオランダとドイツを対象にした。①2018年9月9日から20日まで、オランダ・デンハーグの法務省などを訪れ、女性カップルの生殖補助医療による家族形成に関する法制度(Duomoederschap van rechtswege:デュオマザー)及び既存の立法を発展させた新たな政府の勧告案(21世紀親子法)について調査を行った。②2019年3月13日から17日まで、ドイツ・グーテンベルク(Mainz)大学を訪れ、子どもの出自を知る権利に関する資料収集を行った。1と2から得られた研究成果は、East Asian Association of Psychology and Law 2018、 Annual Conference of the European association of Psychology and law 2018、そして生殖医療・社会的養護による家族形成支援研究会などで発信した。またこれらの研究成果をまとめ、今年度以降論文化し、随時公表していく予定である。
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Research Products
(4 results)