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2016 Fiscal Year Annual Research Report

新たな乳がん幹細胞誘導因子としてのPRDM14の機能解析

Research Project

Project/Area Number 16K21519
Research InstitutionKwansei Gakuin University

Principal Investigator

諏訪 喜昭  関西学院大学, 理工学部, 助教 (50516127)

Project Period (FY) 2016-04-01 – 2017-03-31
Keywords転写制御 / エピジェネティクス
Outline of Annual Research Achievements

本研究提案では、マウスの生殖系列・多能性幹細胞の成立・維持に必須の因子である転写制御因子PRDM14によるがんの悪性化、がん幹細胞形成・維持機構の解明を目的としている。がん細胞での解析を行う前に、まずマウスES細胞におけるPRDM14による多能性幹細胞の成立・維持の詳細を明らかとするため、マウスES細胞においてドキシサイクリン依存的にPrdm14の発現誘導を行い、PRDM14の標的遺伝子に対するエピジェネティックな修飾の変化の解析を行った。その結果、速やかなヒストンH3アセチルの減少およびH3K27のトリメチル化の増加が見られた。また同時に、CBFA2T2, HDAC1, CTBP2, SUZ12といったヒストン修飾に関わる因子のリクルートの促進が観察された。そこで、PRDM14による多能性の維持・獲得に対するPRC2複合体の関与を検証するため、PRDM14とPRC2複合体との相互作用を確認したところ、弱いながらもPRDM14とPRC2複合体の構成因子のひとつであるSUZ12との相互作用が観察された。同時に、CRISPR/Cas9によりSuz12をノックアウトした細胞を樹立し、PRDM14による転写制御の解析を行ったところ、興味深いことに一部の標的遺伝子において転写抑制のみならず転写活性化においても減弱が見られた。これらのことから、PRDM14はPRC2と複合体を形成し転写を制御することで多能性の獲得・維持に関わることが示唆された。
一方で、PRDM14が形成する複合体の立体構造解析のため大腸菌を用いた発現系の構築を行った。完全長PRDM14では、発現量が低くまた、高純度精製が困難であったため最終的な収量が少なく構造解析に必要なタンパク質を得ることができなかった。そこで、PRドメインのみの発現系の構築・高純度精製を試み、高純度なタンパク質を得ることに成功した。

URL: 

Published: 2018-01-16  

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