2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16K21542
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
大橋 充典 久留米大学, その他部局等, 助教 (30760037)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 高校野球 / 報道 / 新聞 / ブログ / スポーツ / メディア / スポーツ社会学 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでのメディア・スポーツ研究は、マス・メディア(情報発信が一方向のメディア)におけるメディア言説を対象とする研究が多くを占めてきた。しかしながら、インターネット上のブログなどに代表されるマルチメディア(情報発信が双方向のメディア)におけるスポーツのメディア言説を対象とした研究は行われてこなかった。その一方で、インターネットは情報収集の手段として主流になりつつある本研究の目的は、新聞におけるスポーツのメディア言説が、インターネット上でどのように変容しているのかを明らかにすることである。本研究の目的達成のために、平成28年度および平成29年度において、関連する先行研究の渉猟、夏の高校野球に関する新聞記事の探索・蒐集、およびSportsnavi.comに投稿された記事(ブログ)の探索・蒐集を行った。 新聞では、分析期間中に活躍した高校やその選手、あるいは選手への信頼といった言説が扱われる傾向にあったのに対し、ブログにおいては、選手のヒーロー性や能力、技術、あるいは高校野球連盟への批判的言及などが扱われており、それぞれのメディアにおけるメディアバリューが示されていた。またブログの内容に関して、新聞の内容とは全く異なる独自の視点に基づいたものを確認することもできなかった。ブログの内容は、マス・メディアからの一次情報を引用し、その記事内容についてコメントを加筆するというような特徴が見受けられた。 平成29年度末までには、分析対象とする資料の蒐集は完了し、ブログにおけるスポーツの言説の特徴については国内外の学会において発表している。平成30年度には、新聞およびブログにおける言説の特徴とその変容に関して、学会発表および論文を執筆予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、平成29年度実施予定であった研究発表および論文執筆に至るまで資料の考察が及ばず、研究遂行上必要となる資料の追加蒐集に努めた。また、研究計画上、資料となる記事を掲載しているブログが急遽閉鎖されることに伴い、計画を変更せざる得ない状況であった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度末までに新聞およびブログにおける記事の蒐集を終え、平成30年度前半において、各記事の内容の分析結果について研究発表を行う予定である。また、平成30年度後半にはそれぞれの記事の内容の比較分析を進めることで、その変容過程の考察を行い、論文の執筆を予定している。
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Causes of Carryover |
計画当初予定していた研究の成果発表および論文の執筆に関して、当該年度内に行うことができなかったことが主たる理由である。そのため、次年度において成果発表および論文執筆に係る費用に使用する予定である。
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Research Products
(2 results)