2018 Fiscal Year Research-status Report
学校におけるグローバル時代に対応した感染症予防教育プログラムの開発と効果検証
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16K21548
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
立石 麻梨子 久留米大学, 医学部, 助教 (40750154)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 海外渡航 / 健康管理 / 高校生 / 大学生 / グローバル化 / 健康教育 / 学校保健 / 感染症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,1.高校生・大学生の海外渡航における健康管理とリスク認識の実態を明らかにすること,2.学校における海外渡航に伴う感染症予防教育の現状とニーズを明らかにすること,3.グローバル化時代に対応した感染症予防教育プログラムを開発・効果検証することである.2018年度は,(1)2017/18年度に実施したインタビュー調査の分析および結果の発表,(2)2016年度に実施した高校生と大学生を対象にした質問紙調査についての論文投稿,(3)2016年度に実施した質問紙調査の研究協力校への調査結果のフィードバック,(4)グローバル化時代に対応した感染症予防教育プログラムを開発することを計画していた.
(1)2017/18年に,A地方のスーパーグローバルハイスクール指定校およびアソシエイト校のうち,協力の得られた9校18名に対して半構成的面接法によるインタビュー調査を実施し,質的分析を行った.教職員は,健康管理について【安全や健康管理は最優先事項】【生徒の自己管理意識を高める関わりが大事】と考えながら,【引率教員が健康管理を担う難しさ】【生徒の健康管理能力の限界】【持病がある生徒の渡航が制限されるジレンマ】を感じていた.健康管理に関するニーズとして,【専門家の支援と連携】【持病がある生徒の安全な海外渡航】【活用できる情報と健康管理指針の提供】が挙げられた.研究結果については,2019年7月に学会発表予定であり,論文投稿準備を進めている. (2)2017年度にマルコポーロ医学賞を受賞した(内容:2017実施状況報告参照).2018年度は,第23回日本渡航医学会学術集会にて受賞講演を行い,日本渡航医学会雑誌に原著論文として掲載することができた. (3)2016年度に実施したインタビュー調査の研究協力校に,調査結果を書面にて報告した. (4)2019年度に実施する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
欠員による学内業務増加のため,本研究に割くことができるエフォートが低下した.
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は,(1)2017/18年度に実施したインタビュー調査分析の結果を学会報告しフィードバックを得ること,(2)2017/18年度に実施したインタビュー調査の研究協力学校に,調査結果を書面にてフィードバックすること,(3)グローバル化時代に対応した感染症予防教育プログラムを開発することを計画している.
(1)2019年7月に予定されている第23回日本渡航医学会学術集会にて口演発表予定.また,日本渡航医学会誌へ投稿予定である. (2)学会誌掲載後に,研究協力学校に対して調査結果を資料にて報告する. (3)2016~2018年度の研究結果を基に,グローバル時代に対応した感染症予防教育プログラムを開発する.渡航医学に精通した医師,学校保健師または養護教諭,学校と旅行契約を結ぶ旅行業者,学校管理職等に協力を依頼し,海外渡航の際に必要な渡航前健康教育の内容について検討を行う予定である.
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Causes of Carryover |
欠員による学内業務増加のため,本研究に割くことができるエフォートが低下した.よって,当初予定した国際学会への出席等が叶わず,次年度使用額が生じた. 次年度使用額は,2019年度助成金と合算し,教育プログラム開発のための研究協力者との打ち合わせや,国際学会への出席のための旅費として使用する予定である.
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