2016 Fiscal Year Research-status Report
生活習慣・健康診断・レセプト情報の突合分析による将来の医療費の予測システムの開発
Project/Area Number |
16K21552
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
姜 英 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助教 (70637595)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | データヘルス計画 / 健康診断 / 生活習慣 / レセプト情報 / 医療費 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は健康診断の問診と結果およびレセプト情報を用いて、①過去の望ましくない生活習慣(喫煙、飲酒、運動、睡眠など)が、その後の健診の有所見の発生状況、それが治療を要する疾病に発展していく過程を明らかにし、②望ましい生活習慣を送った者の医療費と比較してどの程度高くなっているのかを分析し、③現在望ましくない生活習慣を送っている者に対して、生活習慣を是正することで5年後に得られる健康上のメリット、医療費の削減効果を評価することを目的としている。 本年度は3年計画の初年度であり、研究の第1段階として某健康保険組合の協力を得て、1994年~2013年の20年間にわたる健康診断の問診と結果および2004年~2015年の12年間のレセプト情報のデータを入手した。年間約3万人の健診データについて、健康診断の結果および問診の項目(喫煙、飲酒、運動、食事、睡眠など)が含まれている。入院または外来、第1病名、診療日数、診療報酬などの情報が含まれている合計約400万件のレセプトデータを入手した。なお、死亡した者は死亡日の情報も得た。 現在、匿名化されたコードを用いて、1994年~2013年の20年間にわたる健康診断データの突合分析と2004年~2015年の12年間のレセプト情報の突合分析を行い、有所見率と医療費の経年変化を調べているところである。さらに、生活習慣と有所見の状況による医療費を分析するため、1994年~2003年の10年間の健康診断データと2004年~2008年の5年間のレセプトデータ、1999年~2008年の10年間の健康診断データと2009年~2013年の5年間のレセプトデータのそれぞれのデータ突合を行っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は研究の初年度であるため、本学の倫理委員会の承認を得た後に、対象とする企業の研究協力者に研究の詳細を説明し、協力の同意を得る必要があった。企業の安全衛生委員会は月1回の実施であるため、安全衛生委員会で研究内容を説明し、研究協力の承認を得られたのが予定より遅れることとなった。また、企業の約3万人の20年間の健康診断のデータと10年間のレセプトデータが膨大なため、データの確認などに時間が必要であった。そのため、現在健診データとレセプトデータの突合分析を行っており、初年度に計画している生活習慣と健康診断の有所見分析や各疾病の医療費の評価の作業まで進むことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
1. 1994年~2003年の20年間各年度の健診の有所見の発生状況を明確する。生活習慣で層別化された状況も明確する。 2. 2004年~2015年の12年間の各年度の医療費を推計し、生活習慣や健康診断の結果による医療費を推計する。 3. 1994年~2003年の10年間の健康診断の結果を、2004年~2008年の5年間のレセプト情報と連結し、各疾病の医療費を評価する。同様に、1999年~2008年の10年間の健康診断の結果を、2009年~2013年の5年間のレセプト情報と連結し、各疾病の医療費を評価する。 4. 各疾病の医療費に影響する生活習慣や健康診断の結果を特定し、影響される因子(健康状況や生活習慣)が改善することによる医療費の削減を推算するモデルを作成する。
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Causes of Carryover |
データの入力と確認のための経費として、人件費・謝金を計画したが、実際にデータ入力のみを行ったので、データ確認のための経費が発生しなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
初年度で発生しなかったデータ確認のための経費は次年度に使用する計画である。
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