2021 Fiscal Year Annual Research Report
Empirical research on the relationship between communality and independence of person in need
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16K21556
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| Research Institution | Nakamura Gakuen College |
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Principal Investigator |
益田 仁 中村学園大学, 教育学部, 講師 (20551360)
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2016-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 貧困・生活困窮 / 不登校 / ひきこもり / 発達特性 / 地域支援 / 共同性 / ネットワーク |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、貧困や生活上の困難を抱えた状態からの脱却過程（＜自立＞プロセス）において、他者とのつながりや集団への所属などによってもたらされる共同性が果たす役割を実証的に解明することであった。それを知るために、当初の研究プランでは、生活困窮者自立支援法の下で展開されている①「自立相談支援事業」あるいは「就労準備支援事業」の利用者、②「学習支援事業」参加児童への調査を実施することを計画した。研究代表者の所属機関の変更により協力機関との関係性が変化したこと等から、①の調査研究の継続は難しくなったものの、②について調査研究を進めてきた。
特に、②の調査研究を進める過程において、子どもや子育て世帯へ着目することにより、世帯の貧困化・脱貧困化の双方の過程を共同性の観点から明らかにしうると考えた。今年度は、福岡市にある子どもの居場所をフィールドとして、貧困のみならず様々な生活上の“困りごと”（養育困難、孤立、発達障害など）について、共同性（つながり、ネットワーク）が子どもの意欲や自尊感情、親の精神的安定や前向きな将来展望等に対してどのような影響を及ぼすのかを把握した。研究の結果明らかとなったことは、①まずもって、既存の集団から排除されていくプロセスを跡付けた上で、②地域での“新たな”つながりがポジティブな効果をもつことを確認し、③新たな地域レベルでの支援が立ち上がる条件群を整理した。具体的には、地域にある社会福祉施設、地域住民（民児委員、校区社協、ボランティア、育児サロン実践者等）、学校関係者（スクールソーシャルワーカー）、区社会福祉協議会（CSW）等の連携から、地域住民の子育て上の“困りごと”への支援に至るプロセスを追尾した。特に社会福祉施設が果たす重要な役割についての知見が得られた。
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