2017 Fiscal Year Research-status Report
ハンズフリー音声認識・視線検出による上肢不自由者への文書作成支援の確立
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16K21579
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Research Institution | Tokuyama College of Technology |
Principal Investigator |
宮崎 亮一 徳山工業高等専門学校, 情報電子工学科, 助教 (40734728)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 視線検出 / 音声認識 / 音声強調 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,ハンズフリー音声認識・視線検出システムによる上肢不自由者のための文書作成支援の確立を目指す.本年度の目標は,視線検出システムの構築および文書修正システムの開発であり,主に以下の研究を行った.
(1) 視線検出システムの構築として,本研究では身体に何も身につける必要のない据え置き型の視線検出デバイスを使用した.ユーザーはシステムの使用開始時に一度だけキャリブレーションを行うことで,遅延なく視線情報を取得できることを確認した. (2) 文書修正システムの開発として,据え置き型の視線検出デバイスで得た視線情報を用いて,音声認識結果の誤認識の修正や句読点の挿入を行うシステムを構築した.構築したシステムには誤認識の修正や句読点の修正の他に「文字パレットの切替(かな→カナ→記号)」,「文字の削除」,「テキスト作成・編集エリア内のカーソルの移動」といった機能も有する.それぞれの機能に対応するボタンを配置しており,そのボタンを数秒間見つめることで.該当する機能を実行することができる.なお,カーソルの移動に関しては直接視線でカーソルの位置を変更することも可能であるが,カーソルの位置を微調整するためのボタンも配置した. (3) 実際に構築したシステムを用いて被験者に「雑音環境下での音声認識による文章の作成」→「視線情報による修正」という一連の流れを確認してもらい,提示した文章が完成するまでの時間を計測することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究当初は据え置き型の視線検出を用いて,安定した視線情報の取得が難しいのではないかと予想していたが,予想に反してスムーズに視線情報を取得できたことが,今年度の研究が順調に進んだ主な要因である.
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度の目標はシステム全体の評価および改良である.平成29年度までに目的のシステムの基盤は完成したため,平成30年度は音声認識性能や視線検出精度の向上等に努めたい.
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