2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of holographic X-ray diffraction imaging method and application to structural study of cell division in an unicellular algae
Project/Area Number |
16K21621
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
高山 裕貴 兵庫県立大学, 物質理学研究科, 助教 (40710132)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | コヒーレントX線回折イメージング / ホログラフィー / X線自由電子レーザー / 細胞分裂 / 凍結水和試料 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、細胞分裂機構の構造基盤を、特にオルガネラ間の相互作用に焦点を当てて明らかにすることを目指し、ホログラフィックX線回折イメージング法の開発と原始単細胞紅藻の構造研究を行った。X線自由電子レーザー施設SACLAにて、光子エネルギー5.5 keVのXFELパルスを半値全幅1.5 μm程度に集光して、凍結水和状態の原始単細胞紅藻のシングルショットホログラムを取得し、本研究提案手法により投影電子密度像を有効分解能110~200 nm程度で再生した。複数個体の構造比較から細胞核の異方的な形状や不均一な密度分布が共通して認められた。また、細胞分裂間期および分裂期の個体の投影電子密度像を比較し、オルガネラ分裂の様子や核内電子密度分布の変化を非侵襲・無染色で可視化することができた。より詳細な構造比較に向けて、シングルショットホログラム取得歩留まりの向上を目指し、参照光源をパターニングした試料基板の開発を進めた。参照光源は照射野に複数入るよう配置し、試料由来の回折波と参照光源群由来の回折波の干渉による回折シグナルの増強とそれによる空間分解能の向上も図った(Takayama et al., Sci. Rep. 5, 8074 (2015))。開発した試料基板でホログラフィックX線回折イメージング実験を行い、26 nmを超える空間分解能までホログラムを観測できた。また、位相回復計算においてマイクロ集光XFELパルスの波面形状を考慮することで、従来は像を再生できなかったホログラムからも参照光源像を再生することに成功した。
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Research Products
(3 results)