2016 Fiscal Year Research-status Report
TRU型肺腺癌の起源細胞候補であるTTF-1/p63共陽性細胞の性質の解明
Project/Area Number |
16K21648
|
Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
山田 健二 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 外来研究員 (70645069)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 肺癌 / TRU / TTF-1 / p63 / 組織幹細胞 / 初代培養 / 培養法 / 発がんモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
目的①TTF-1/p63共陽性細胞を適切に分化させる三次元培養法の開発 実施事項:実験計画:TTF-1/p63共陽性細胞がClub細胞あるいはII型肺胞上皮細胞へ分化するかどうかを明らかにするための三次元培養法について、様々な上皮細胞の三次元培養の論文などをあたり、実験計画を策定した。 目的②TTF-1/p63共陽性細胞の幹細胞性の解析 実施事項:実験計画:TTF-1/p63共陽性細胞からTTF-1とp63のreporter cell lineを作製するために、CRISPR/Cas9システムを用いたゲノム編集によりTTF-1、p63と蛍光蛋白の融合遺伝子を発現するisogenic cell lineの作製を試みる。その際に本来のTTF-1/p63の機能を失わないようにするためのゲノム編集部位の決定や、ゲノム編集に使用するCRISPR/Cas9の設計、ターゲティングベクターの設計、TTF-1/p63共陽性細胞への導入法について実験計画を策定した。 目的③TTF-1/p63共陽性細胞を用いたTRU-type肺腺癌モデルの作製 実施事項:ALK融合遺伝子を誘導性に発現させるためのウイルスベクターの構築:申請者が以前に構築したHPV16E6E7、cMYC、EML4-ALKをtet-OFFシステムで同時に発現させるレンチウイルスベクターではTTF-1/p63共陽性細胞に導入した際に非常に低分化な腫瘍形成が見られるのみであったため、EML4-ALKを単独でtet-OFFシステムで発現させるためのレンチウイルスベクターを構築した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請者のその他の業務の多忙のため。
|
Strategy for Future Research Activity |
科研費交付申請書に記載した研究実施計画は遅れを見込んで4年間で完結できるようにある程度余裕をもって計画しているため、現在のところ計画に大きな変更はない。平成28年度に実施する予定であった、EML4-ALKを誘導性に発現するTTF-1/p63共陽性細胞の作製とその細胞のマウスへの移植実験を優先して取り組み、平成29年度実施予定の実験にも着手する。
|
Causes of Carryover |
当該年度の実験がやや遅れ、実験計画の策定が実施内容の主体であったため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
当該年度(平成28年度)に実施予定であった実験を優先的に行い、さらに次年度(平成29年度)に実施予定の実験にも取りかかる予定である。科研費交付申請書に記載した実験計画に今のところ変更はないため、使用予定額の総額や平成29年度までの使用予定額にも変更はない。
|