2018 Fiscal Year Annual Research Report
Study for internal models in motor learning control
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16K21649
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
本多 武尊 公益財団法人東京都医学総合研究所, 運動・感覚システム研究分野, 主任研究員 (20761307)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | タンデム内部モデル / 内部モデル / 順モデル / 逆モデル / 運動学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
小脳は学習を行うことで内部モデルを構築し、例えば、日常の運動をスムーズに行うことを実現していると考えられているが、内部モデルがどのような情報をモデル化しているのかについては明らかにされていない。本研究では、(i)プリズム適応課題を応用したヒトの行動実験を行い、内部モデルの特性を調べる。(ii)理論的枠組みを構築し、小脳の内部モデル機能を明らかにする。(iii)この理論的知見に基づき、クリニカルインデックスを開発し、小脳患者の小脳の運動学習機能を測定し、臨床への貢献を目指す。 当該年度6月にPNASに再録された論文の中で、(1)順モデル(運動した結果を予測した情報)と逆モデル(運動を達成するための運動指令情報)が存在し、小脳が関与することを発見し、(2)学習において順モデルと逆モデルが直列に連結していると考え、タンデム内部モデル(Tandem Internal Models)を提案した。そして、さらに、(3)順モデルとしての情報を使用するかどうかについて自らで制御できることを示した。 Honda T, Nagao S, Hashimoto Y, Ishikawa K, Yokota T, Mizusawa H, Ito M, "Tandem internal models execute motor learning in the cerebellum.", PNAS (Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America), 115(28), pp7428-7433, 2018年7月
この成果は、当該年度末で3件のジャーナルに引用され、そして、米国一般誌「PSYCHOLOGY TODAY」で2度も引用され紹介された。この成果について、東京都福祉保健局の事業所長会や藤原科学財団が支援する藤原セミナー、そして、東京大学進化認知科学研究センター公開シンポジウム「熟練と脳認知機能」でそれぞれ招待され講演した。来年度では、日本神経科学大会で若手企画シンポジウムに採択され、その中で、講演する予定である。 当初の計画から予想を超えて、理論式の構築にも成功し、さらに、計算原理に迫る成果が見えてきた。
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Research Products
(8 results)