2018 Fiscal Year Research-status Report
精神科医療機関におけるピアスタッフの実態と効果的な活用の可能性
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16K21659
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
種田 綾乃 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助教 (70643261)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ピアサポート / ピアスタッフ / ピアサポーター |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の2年目(2018年度)の1月から3月にかけて実施した、精神科医療機関で働くピアスタッフ・ピアサポーターを対象としたフォーカスグループインタビュー調査については、本年度は、研究協力者(自らもピアスタッフとしての経験のある者)と共に調査データのとりまとめや分析を進めた。また、調査結果の一部については、学会や研究会等にて、研究協力者とともに公表も行った。現在も分析を進めており、結果をふまえて、問いを焦点化し、2019年度に再度調査を実施予定である。 また、実態調査にむけての調査票・インタビューガイド等の作成・検討や、研究倫理委員会の申請など、調査に向けた準備を行った。また、調査準備等としての一環として、研究協力者や研究協力機関の開拓、精神科医療機関でのピアスタッフ雇用状況の把握のために、ピアサポートに関連する研究会や学会等に参加し、情報集約を行った。 加えて、研究代表者が携わっている他の関連した研究課題に関する研究班(地域の障害者福祉関連事業所等におけるピアスタッフに関する研究班、医療機関でのリカバリー志向の共同意思決定に関するプロジェクト、障害者ピアサポートの専門性を高める研修に関する研究班)との連携のもと、本研究にも関連する調査データを蓄積している。今後、本研究課題において実施予定の調査とあわせて考察することで、医療機関でピアスタッフが働く上での働き方・役割の可能性や、生じうる課題等の特徴が明らかになることが予測される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者自身の転職・転居に伴い、他業務等に費やすエフォートが増大したことや、研究協力者等の生活状況・勤務状況の変化、研究協力予定機関のピアスタッフ雇用の状況の変化等の中で、当初予定していた計画が遅れている状況がある。調査に向けた準備や、既に実施した調査データの分析・公表等については進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
調査協力の得られた医療機関で働くピアスタッフおよび共に働く職員に対する個別インタビュー調査を実施する。また、協力を得られた医療機関において、ピアスタッフや共に働く職員、利用者に対する個別インタビュー調査を実施する。協力可能な機関については、あわせて、ピアスタッフ・共に働く職員・利用者に対するアンケート調査も実施する。 あわせて、2年目に開催した医療機関にてピアスタッフやピアサポーターとして働いた経験のある者を対象としたグループインタビューの調査結果をふまえ、ピアスタッフ・ピアサポーターを対象としたグループインタビュー調査を年度内に開催する。 これらの調査データや、本研究課題の1年目から3年目に実施した調査データは、研究協力者とともに随時分析等を進め、本研究課題としてのとりまとめや公表等を行う。
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Causes of Carryover |
研究代表者自身の転職転居や研究協力者の状況、研究協力機関の状況変化などにより、当初の計画より研究遂行に遅れが生じたことや、よりよい研究成果を出すために研究の準備体制づくり等が当初の予定より時間を費やしたため、研究期間を延長して実施する必要があるため。
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[Book] 障害ピアサポート2018
Author(s)
岩崎香編,秋山浩子・岩上洋一・種田綾乃,他著
Total Pages
246
Publisher
中央法規
ISBN
978-4-8058-5817-2