2016 Fiscal Year Research-status Report
MRIを用いた白質病変の自動評価と認知症発症予測システムの開発
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16K21660
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
舞草 伯秀 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, IBIC, 研究員 (80631069)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | MRI / a |
Outline of Annual Research Achievements |
MRIの縦断画像データを用いたアルツハイマー病の自動識別法の検討を行った。本手法は、従来のアルツハイマー病における灰白質の萎縮のみならず、T1強調画像における白質の低信号領域、すなわち白質病変の変化にも着目した手法である。具体的にはT1強調画像より Statistical Parametric Mapping:SPMで用いられるベイズ推定に基づく組織分割によって得られた条件付き事後確率マップ(灰白質・白質・脳脊髄液)よりこれら脳組織の縦断的な変化を表す指標を提案した。 提案手法をアルツハイマー病の観察臨床研究であるJapanese Alzheimer’s Disease Neuroimaging Initiativeのデータを用いて検討した。前処理として、申請者がこれまで開発したファントムを用いた歪み補正法と、米国ADNIで採用されているMRIの信号不均一補正を施した。各被験者の0時点および6か月時点のT1強調像からSigle Subject Template:SSTを作成し、対称性Affine変換によりSSTへ位置合わせした脳組織画像から最小二乗法を用いて、組織の変化率行列coefficients with probability change:CPCを求めた。アルツハイマー群と健常群をCPC行列の各成分を用いてROC解析を比較した。結果として、AUCで最大0.885の精度で健常群とアルツハイマー群の識別が可能であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の提案時には、白質病変としてFLIAR画像上の白質病変を抽出して、白質病変の重症度の指標を自動的に算出する手法の開発を目指した。しかしながらFLIAR画像は通常の臨床ルーチンで必ずしも実施される画像検査ではないため、より汎用性の高い手法としてT1強調画像を用いる手法の検討を行った。白質病変はT1強調画像では白質領域の低信号域として表せられるため、FLIAR画像程ではないが描出可能である。この成分を含むCPC行列を用いたアルツハイマー群と健常群とのROC解析で妥当な識別結果を示したためこの評価とした。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究成果では、ROC解析によりアルツハイマー群と健常群の識別の初期検討を行い良好な結果を得た。今後は、CPCを用いた機械学習の適応による精度向上や、バイオマーカーとしての有効性の検証を行っていきたいと考える。具体的には、CPC行列の各成分からアルツハイマー群と健常群の識別に有効な要素を判定・抽出し、その要素を用いてSupport Vector Machine等を用いた判別器の精度を検証して行きたい。
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Causes of Carryover |
初期検討の結果より高次元の画像処理の必要性が判明した。 この画像処理を実現するため、多数のコンピュータを組み合わせたグリットコンピューティングが有効である。よって次年度にグリットコンピューター群の購入費用が発生したためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
計32コア程度となるよう、1台あたり4コアのコンピュータ8台程度の購入を計画する。
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Research Products
(1 results)