2016 Fiscal Year Research-status Report
加速器BNCT用中性子エネルギー分布測定技術の開発
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16K21679
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| Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
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Principal Investigator |
増田 明彦 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 分析計測標準研究部門, 主任研究員 (70549899)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | BNCT / ホウ素中性子捕捉療法 / 中性子 / 加速器中性子源 / スペクトル / エネルギー / アンフォールディング / シンチレーター |
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| Outline of Annual Research Achievements |
加速器中性子ビームを用いたガン治療（ホウ素中性子捕捉療法、BNCT）ではその中性子エネルギー分布に施設依存性が強く、モンテカルロ計算によるシミュレーションと合わせて実測による評価が望まれており、本研究では治療レベルの大強度中性子のエネルギー分布を精密に測定する技術を開発している。
初年度である平成28年度は、いばらき中性子医療研究センターの加速器BNCT施設（iBNCT）において、加速器開発期間中にのみ利用できる微弱な中性子ビームを活用して、従来型のHe-3比例計数管型のボナー球スペクトロメーター（BSS）による中性子強度およびエネルギー分布の測定を行った。中性子源のパルス性に留意した測定・解析を行い、PHITSによるシミュレーションと同等の中性子エネルギー分布情報を得ることができた。この結果は今後大強度中性子に対応した検出器による測定を行う際のリファレンスデータにもなる。さらに、治療レベルの中性子ビームを発生させるために必要な陽子ビーム電流の増強目標値も求めることができた。
また、治療レベルの大強度中性子に対応する検出素子の開発として、光電子増倍管の電流モード動作を利用したLi-6ガラスシンチレーターの特性評価を行った。京都大学原子炉実験所の電子ライナック中性子施設でその応答特性を評価するとともに、産総研の熱中性子場で電流測定回路を含めた応答の中性子強度に対する線形性を確認することができた。
今後は、放射化検出器を用いたBSSによる測定の準備を行うとともに、Li-6ガラスシンチレーターを用いた大強度中性子向けの能動型BSSの開発を進める予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
開発中の加速器BNCT施設の微弱ビームを利用した実験に成功し、今後の実験のリファレンスデータを得るとともに施設開発面でも大きな成果となった。
新規開発検出器についても、素子の開発や特性評価を順調に進めている。
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| Strategy for Future Research Activity |
治療レベルの大強度中性子を測定する手段として、放射化を利用した検出器や光電子増倍管を電流モード動作させたシンチレーション検出器を中性子検出素子としたボナー球スペクトロメーターの開発を続行し、実際の大強度中性子に対する測定の準備を進めていく。
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| Causes of Carryover |
検出器の特性評価や信号収集の原理実証にあたって、既存の検出素子や信号収集機器を活用でき、本実験に向けて最適化した素子・機器の導入については技術的な情報収集と検討を重ねることとした。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
購入を延期したものについては、詳細な技術的検討のうえ、より最適化したものを次年度以降に導入する。節約が可能となったものについては、実験の消耗品の充実等に充てる。
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Research Products
(4 results)
