2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a new method of evaluating waste landfill sites using microbial community analysis by next-generation sequencing
Project/Area Number |
16K21716
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Research Institution | Fukuoka Institute of Health and Environmental Sciences |
Principal Investigator |
平川 周作 福岡県保健環境研究所, その他部局等, 研究員 (90527623)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 微生物群集解析 / 次世代シーケンサー / 廃棄物 / 最終処分場 / 浸透水 / 16S rRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
廃棄物最終処分場では、廃棄物の性質や埋め立て方法によって、埋立地内部の微生物反応が変化し、有害ガスの発生や浸透水の水質悪化に至ることが報告されている。そこで、次世代シーケンサーを用いて浸透水の微生物群集構造を把握し、水質及び埋立廃棄物組成との関係を複合的に解析することにより、廃棄物最終処分場の評価手法への適用を試みた。その結果、浸透水の微生物群集構造は水質や埋立廃棄物の影響を受けることが示され、微生物を指標として浸透水の水質変化や埋立地内部の状態把握に利用できる可能性が示唆された。下記に具体的な研究項目と概要を示す。 (1) 浸透水の微生物群集解析:廃棄物最終処分場の浸透水から遺伝子を抽出し、16S rRNA配列情報をもとに微生物群集構造を把握するための操作手順を確立することができた。 (2) 微生物群集構造と埋立廃棄物組成の関係:福岡県では、安定型産業廃棄物の最終処分場における処理の状況を把握するため、外部に委託して埋立廃棄物の組成調査を実施している。このデータを活用して優占する埋立廃棄物の種類で最終処分場をグループ化し、浸透水の微生物群集構造の類似性を解析した結果、微生物群集構造が異なる要因の一つとして、埋立廃棄物の組成が関係していることが示唆された。 (3) 微生物群集構造と水質の関係:非計量多次元尺度構成法により浸透水の微生物群集構造の類似性を二次元プロット図で示し、水質データと相関解析を実施したところ、有機物指標や無機イオン成分と有意な相関関係が認められた。 (4) 水質と埋立廃棄物組成の関係:浸透水の水質データを用いて主成分分析を実施したところ、第1主成分は有機成分及び無機イオン成分の汚濁総量、第2主成分は有機成分と無機イオン成分のバランスを示す解析結果が得られた。主成分得点の散布図を作成したところ、浸透水は埋立廃棄物組成のグループによって分かれる傾向が認められた。
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Research Products
(5 results)