2022 Fiscal Year Annual Research Report
Study of aerosol-cloud interaction using a cloud wind tunnel at an isolated peak(Fostering Joint International Research)
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16KK0018
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Research Institution | Japan, Meteorological Research Institute |
Principal Investigator |
梶野 瑞王 気象庁気象研究所, 全球大気海洋研究部, 主任研究官 (00447939)
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Project Period (FY) |
2017 – 2022
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Keywords | エアロゾル雲相互作用 / 孤立峰 / 雲風洞 / 野外観測 / 数値実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍あけて3年ぶりに渡航した。ブレーズパスカル大(現クレルモンオーベルニュ大)で学位を取得したAlexis Depee氏と共同で、粒子帯電モデルを開発した。これにより領域気象化学モデル(NHM-Chem)に、霧雨のような弱い降水における雲底下洗浄過程におけるエアロゾル帯電による洗浄係数の増幅を考慮した計算が可能となった。またNHMは気象庁の前世代現業予報モデルであるが、現世代モデルasucaとの結合についてAtmos. Environ.誌に発表した。またNHM-Chemを用いて、エアロゾルが首都圏のゲリラ豪雨に与える影響に関する研究を実施し、一部を査読なし和文誌に発表し、さらに解析を深化させたものを国際誌に投稿準備中である。 関東平野の孤立峰である筑波山山頂においてエアロゾルの通年観測を実施している。本研究は今年で最終年度であるが、これをクレルモンオーベルニュ大が有するピュイドドーム山頂観測所と同レベルの施設に発展させるため、エアロゾル・雲・降水の物理・化学過程を網羅的に監視できる研究者との協力関係の構築に尽力した。 なおコロナ禍のため渡航が180日に満たなかったが、観測結果の共同解析作業にあたっては随時オンライン打合せを活用したり、筑波山頂で新たに得られた観測結果を本共同研究の枠組みで活用することで、本課題の根幹である孤立峰におけるエアロゾル・雲相互作用に関する研究を期間内に遂行することが出来た。
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Research Products
(4 results)