2018 Fiscal Year Annual Research Report
Individuals and Society in the Early Modern Ottoman Empire: A Study on Ego-documents(Fostering Joint International Research)
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16KK0024
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
秋葉 淳 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 准教授 (00375601)
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Project Period (FY) |
2017 – 2018
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Keywords | オスマン帝国史 / エゴドキュメント / 自己語り史料 / 近世史 / 史学史 / 知識社会史 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度4月に、ハーヴァード大学への2度目の渡航を行い、引き続きハーヴァード大学文理学部歴史学科の客員研究員として、同大学同学科教授(中東研究センター教授兼任)のC・カファダル氏との国際共同研究を推進した(8月末帰国)。まず4月には、カファダル教授とともに研究会Sohbet-i Osmaniを企画し、B. ドゥマーニー氏(ブラウン大学、4/9)、守田まどか氏(東京大学・イェール大学、4/12)、N. テクギュル氏(ビルケント大学・ハーヴァード大学、4/16)、秋葉(4/23)、T. シェン氏(コロンビア大学、4/27)がそれぞれ報告し、討論を行った。守田氏とシェン氏は当科研費で招聘した。 6月25日から7月5日にかけてザグレブ(クロアチア)とイスタンブル(トルコ)に出張し、ザグレブではサブレブ国民及び大学図書館にてサラエヴォのある裁判官の残した資料の調査・収集を行い、イスタンブルではスレイマニエ図書館、大統領府オスマン文書館、イスラーム研究センター図書館で資料調査・収集を行った。また、滞在中にトプカプ宮殿附属図書館に申請し、セイイド・ハサンの日記などの資料の複写を入手した。 7月16日から20日にかけてセビーリャ大学で開催された第5回中東研究世界大会に、「近世オスマン社会における自己表象」というパネルを組織して参加した。報告者はカファダル教授、T. デイルメンジ氏(ハジェテペ大学)、S. カラハサンオール氏(イスタンブル・メデニエト大学)、秋葉の4名で、司会・討論者を予定していたD. テルズィオール氏(ボアジチ大学)は不参加となった。 このほか、カファダル氏とセイイド・ハサンの日記の校訂出版について打合せを行った。 総じて、本年度の活動を通じてオスマン帝国のエゴドキュメント史料とその知的・社会的背景に関する議論を深め、概ね当初の予定通り研究を進めることができたと言える。
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