2019 Fiscal Year Annual Research Report
Interdisciplinary study of the migration and policy concerning Arab migrants-refugees in Germany (Fostering Joint International Research)
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16KK0050
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
錦田 愛子 慶應義塾大学, 法学部(三田), 准教授 (70451979)
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Project Period (FY) |
2017 – 2019
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Keywords | ドイツ / シリア難民 / 移民/難民 / アラブ / 政治学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ドイツの移民/難民政策と、それに影響されるドイツ在住のアラブ系移民/難民の移動・適応過程と意識について、明らかにすることを目的とする。本年度は昨年度一年間の長期在外研究期間に構築された研究協力体制を、発展拡大するため、ドイツでの所属先であったフンボルト大学移民統合研究所からの若手研究者の招聘、日本国内での国際ワークショップの開催、移民当事者や支援活動側からの認識についての理解を深めるため、ドイツからのシリア難民とNGO関係者の招聘事業を行った。また研究成果を国際的に発信するために学会発表を行い、パネルを企画して運営にあたった。2019年8月にはこれらの企画の準備および補足データの収集のため、ドイツでの短期調査も行った。 フンボルト大学からは研究員のTim Muller氏を招聘し、10月19日に日本国際政治学会トランスナショナル分科会にて、他の2名の日本人報告者と共に「計量分析から見る移民/難民の移動」というタイトルのパネルでご報告頂いた。また10月23日には東京大学駒場キャンパスにて国際ワークショップを開催し、ご報告頂いた。さらに10月末にはドイツの難民支援NGO「BBZ」からスタッフ1名と、受益者であるシリア難民1名を招聘し、10月30日に京都大学で、11月2日には東京大学で講演頂いた。こちらは東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所・中東イスラーム研究拠点と共催であり、国内の研究機関とも連携した意義深い研究交流事業となった。 研究期間全体を通じて実施された本研究は、中東研究者としてアラビア語話者の移民/難民に直接聞き取り調査を行い、変わりゆく受け入れ国の事情の中で、政策の有効性と今後の展望を示すものとなり、移民/難民研究に新たな視点からの分析をもたらす重要な成果を出すこととなった。
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Research Products
(15 results)