2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16KK0054
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
安達 貴教 名古屋大学, 経済学研究科, 准教授 (50515153)
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Project Period (FY) |
2016 – 2018
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Keywords | 垂直統合 / 構造推定 / 産業組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
採択決定直後である平成28年度においては、構造的な実証分析の下準備となる誘導系推定を行うためのデータ整理に着手した。即ち、アメリカ合衆国のマーケティング・リサーチ会社が学術目的で販売している小売販売レヴェルでの大規模スキャンデータ等を中心として、本研究に活用していくためのデータ項目等の検討作業である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記「研究実績の概要」で述べたように、平成28年度においては、本研究が目的とする構造分析のための予備的な誘導系のためのデータ整理と簡単な予備的な分析を行い、今後の研究に当たって焦点を当てるべき点が明らかになってきた。同時に、構造的な推定においては、経済理論に基づいて、需要と供給の双方に着目していくことになるが、平成28年度においては、まずは需要側に関してのデータ整理に着手した。以上の諸点から、平成29年度以降の研究の進展に向けて、予定通りの進捗状況になっているものと言える。
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Strategy for Future Research Activity |
以上、上述「現在までの進捗状況」を踏まえ、平成29年度においては、誘導系推定に基づく結果が、各種設定を変更した場合でも、同様の結果が得られるのかを吟味する作業を継続すると同時に、構造推定のための作業に本格的に着手する予定である。とりわけ、「研究実績の概要」でも述べたように、垂直統合に関する従来からの理論的分析や実証的結果とは異なる内容が示唆されているため、渡航先海外期間滞在中に、供給サイドの構造モデリングとそれによる実証分析の作業を中心的に行っていく予定である。
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