2020 Fiscal Year Annual Research Report
Compassionate and self-image goals as determinants of prosocial behaviors(Fostering Joint International Research)
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16KK0064
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
新谷 優 法政大学, グローバル教養学部, 教授 (20511281)
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Project Period (FY) |
2017 – 2020
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Keywords | 思いやり / 援助 / 見知らぬ他者 / 非ゼロサム / 時間の捉え方 / 幸福感 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本人はアメリカ人に比べ,見知らぬ他者に対して援助をしない傾向がある。令和2年度は見知らぬ他者の援助を促進する要因として,個々人の持つ対人目標に着目し,これまで収集した調査データを分析した。日本人1590人,アメリカ人598人の調査データからは,両国において,思いやり目標(他者のためになるようなことをしたいという気持ち)をもつ人ほど,見知らぬ他者に援助を申し出る傾向があることがわかり,これは援助の必要性が不明確な状況でも確認できた。また,日本人399人,アメリカ人397人の調査データの分析では,日米両国において,思いやり目標をもつ人の方が援助を申し出やすいのは,援助が他者のためにも自分のためにもなると考えているためであることが明らかになった。 「他者のためになることは自分のためにもなる」という非ゼロサム的な考え方をする人は,他者のために費やした時間も自分のための時間であると考える非ゼロサム的な時間の捉え方をすると考えられるが,そのような時間の捉え方をする人ほど対人場面で幸福感が高くなることも明らかにした。日本人280人,アメリカ人324人を対象にしたウェブ実験では,援助を受けた友人が援助をお節介だと評したシナリオを提示した場合でも,日米両国において,非ゼロサム的な時間の捉え方をする人ほど援助をしたことに満足感を得ていた。さらに,日本人148人を対象に経験サンプリング法で一週間毎日5回ずつ,その時点での対人関係での思いやり目標,非ゼロサム的な時間の捉え方,幸福感をたずねたところ,ある時点で思いやり目標が高くなった人は,非ゼロサム的な時間の捉え方をしており,幸福感も高くなることがわかった。
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[Int'l Joint Research] スタンフォード大学(米国)2018
Year and Date
2018-03-26 – 2019-04-01
Country Name
U.S.A.
Counterpart Institution
スタンフォード大学
Co-investigator Overseas
Prof. Hazel Markus
Department
Dept of Psychology
Job Title
Professor
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