2020 Fiscal Year Annual Research Report
The Comprehensive Research for Audit Quality: the Case of Japan, USA and China,(Fostering Joint International Research)
Project/Area Number |
16KK0078
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
仙場 胡丹 名古屋大学, 経済学研究科, 准教授 (10386667)
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Project Period (FY) |
2017 – 2020
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Keywords | 会計 / 国際会計 / 監査の質 / 実証 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年に採用された本研究計画であるが、お蔭様で、順調に当初予定した通りの研究が進められ、研究実績を積んできたといえる。本研究は、グローバル的な連鎖を見せた近年の世界規模の金融危機や会計・監査不祥事を背景に、企業が開示した財務報告の質をサポートする「監査の質」の重要性が世界規模で再認識された。こうした世界規模での実務的ニーズに対応する、各国における学術的・政策的「監査の質」への研究に対する需要の高まりを背景に本研究では、監査の質に関する国際的総合研究を敢行し、理論・制度・実態・実証の研究アプローチを駆使しながら、監査の質に関わる概念的構築、評価フレームワークと実証的測定を全世界の範囲において、多方面から行うことを目的とする。具体的には、国際共同研究の利点を活かし、既実施中の科研を発展させ研究を行っている。より具体的に、共同研究を行うため、2018年度において半年、中国の四川大学で共同研究を行い、また、2019-2020年の間の1年間は、米国のイリノイ大学で共同研究を行った。研究期間中、下記の4点を中心に研究を行った。第1に、哲学的視点を取り入れながら日米欧中の先行研究や規制当局の視点を参考にし、「監査の質」の概念的構築を行う。第2に、「監査の質」の評価フレームワークについて日英米中学界や規制当局のものを整理し分析・考察する。第3に、全世界範囲の各国の文献を渉猟し、国際共同研究者とも議論をし「監査の質」の測定方法の提示をする。第4に、「監査の質」の測定方法を用いて、GDPのトップ3国である日本・米国・中国の監査市場における監査の質を実証的に分析し比較する。その研究成果として、これまでの【研究業績】欄から確認できるが、学会発表4回(うち、国際学会2回)、7編の論文の公刊が挙げられる。特に、国際学会で「BestPaperAward」を受賞し、また関係論文がSSCI(Social Sciences Citation Index)雑誌に掲載されている。
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