2022 Fiscal Year Annual Research Report
A Comparative Case Study on the Proliferation of Private Sustainability Ecolabels across Regions(Fostering Joint International Research)
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16KK0080
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
内記 香子 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (90313064)
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Project Period (FY) |
2017 – 2022
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Keywords | 持続可能性 / EU / 漁業 / パーム油 / SDGs / ESG投資 / エコラベル / 私的権威 |
Outline of Annual Research Achievements |
まずイタリアでの共同研究として行っていた、EUのIUU(違法・無報告・無規制)漁業規則のアジアへの影響について、Thammasat大学Jaruprapa Rakpong教授 と共同執筆を行った論文が、英文ジャーナル:Transnational Environmental Law (Cambridge University Press)に2022年11月に公表された(タイトル"EU-Third Country Dialogue on IUU Fishing: The Transformation of Thailand’s Fishery Laws")。 次に、ここ数年、新型コロナウィルスの影響でパーム油に関する共同研究が行えていなかったが、今年度ようやくシンガポールへ調査のために渡航することができた。2018年夏に渡航した時と比べて、持続可能なパーム油に関する状況がかなり改善されてきていることが分かった。まず、SDGs実施やESG投資の流れから、銀行や投資家が持続可能なパーム油に積極的に関与するようになってきている。次にNGOも、パーム油関連企業に対して持続可能性を後押しするだけではなく、銀行や投資家に対して持続可能なパーム油に取り組むことを後押しするようになっている。そして、パーム油の調達・流通に関する企業も、持続可能性に関する取り組みを以前よりも積極的に行うようになっており、一つは生産地までのトレーサビリティ可能な体制が構築されるようになっていること、二つ目としては森林破壊防止および労働者保護の取組みが積極的になされていることも明らかになった。特にこうした取り組みが公表されて情報がオープンになっている点も以前とは異なる変化として認められた。
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Research Products
(3 results)