2019 Fiscal Year Annual Research Report
Estimation modelling of corporate securites under credit risk(Fostering Joint International Research)
Project/Area Number |
16KK0083
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
芝田 隆志 首都大学東京, 経営学研究科, 教授 (70372597)
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Project Period (FY) |
2017 – 2019
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Keywords | 企業金融 / ファイナンス / 資産の流動化 / 倒産確率 / クレジットスプレッド |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究業績は,学術論文3本(国際学術誌),学会報告7件(国際3件,国内4件),小規模の国際ワークショップ(国外5名,国内2名の発表者による)の開催に集約される.
学術論文の主要な結果としては,次の2点を挙げられる.第1に,企業が市場から資金を調達する際に資金制約を受けるとき,その制約が負債のクレジットスプレッドに与える影響について分析した.得られた結果としては,資金制約を受ける企業の負債クレジットスプレッドは,資金制約を受けない企業のそれと比較して下落し,また制約が強くなれば強くなるほど,負債のクレジットスプレッドを下落させることを示した.特に,そのメカニズムが生じる理由とは,資金制約による負債クーポンの減少分が,資金制約による負債価値の減少分よりも大きくなるからである.第2に,経営者と投資家(企業株主と債権者)との間に情報の非対称性を仮定し,その非対称性が引き起こす影響について分析した.得られた結果としては,情報の非対称性が大きくなるほど,債権者は企業に融資する額(負債発行額)を減少させ,負債のクレジットスプレッドも減少させることを示した.上記の2つの結果から,情報の非対称性問題は,企業の資金制約問題と同様なメカニズムを生じさせることを示した.従来の研究では,これらの関連性については明確にされていないため,今後の研究の出発点になりえる結果を示せたことは高く評価できると考えている.
学会報告では,国際学会にて3件,国内学会にて4件の報告を行った.また,国内外から7名の発表者を東京に招聘し,小規模の国際ワークショップを開催した.
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[Int'l Joint Research] The University of Cambridge(英国)2018
Year and Date
2018-03-02 – 2019-03-03 | 2019-03-172019-03-22
Country Name
UNITED KINGDOM
Counterpart Institution
The University of Cambridge
Co-investigator Overseas
Mike Tehranchi
Department
Department of Pure Mathematics
Job Title
Lecturer
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