2020 Fiscal Year Annual Research Report
Coding Theoretical Approach to the Representation and Covering Problems for Matroids(Fostering Joint International Research)
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16KK0103
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
城本 啓介 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (00343666)
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Project Period (FY) |
2017 – 2020
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Keywords | 符号理論 / マトロイド / 最小被覆数 / 線形符号 |
Outline of Annual Research Achievements |
符号理論とは,デジタル情報を伝送または記録する際に生じる誤りを理論的に訂正するための誤り訂正符号の理論であり,その代数構造に着目して数理的研究をおこなうことが代数的符号理論である.本研究においては,基課題となる代数的符号理論の研究課題のうち,マトロイドと関連した研究に焦点を絞り,それぞれを発展課題へと進展させることで国際共同研究を実施することを主な目的とした. 本研究期間における具体的な研究課題は,(1) マトロイドの弱アフィン表現問題の考察,(2) マトロイドの最小被覆数に関する符号理論的考察,の2つであった. 当初は前年度が本研究課題の最終年度の予定であったが,新型コロナウィルスの感染拡大により予定していた出張等がキャンセルになっため,引き続き研究を継続することとした. 本年度においては,これまでに実施した計算機による多数の具体例の収集や共同研究の方向性に関する議論をもとに,主に応用理論研究に取り組んだ. 課題ごとの具体的な取り組みについては以下の通りである.(1) 弱アフィン符号の関連符号であるパワフル集合について,これまでに実施した公理化や双対パワフル集合の導入および拡張構成をもとにして,非線形符号の構成をおこなった.(2) これまでに証明したマトロイドの最小被覆数の上限界式を空間マトロイドに一般化し,Kung型の限界式を得ることができた.ただし,現段階においては等号の成立状況については,完全には把握できていない.
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