2019 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of single-cell thermodynamics and its expansion(Fostering Joint International Research)
Project/Area Number |
16KK0105
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鈴木 団 大阪大学, 蛋白質研究所, 講師 (40350475)
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Project Period (FY) |
2017 – 2019
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Keywords | 生物物理 / ナノ材料 / ナノバイオ / タンパク質 / 細胞・組織 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに、シンガポール側と複数の候補ナノ材料を調製し、評価してきた。電子顕微鏡を用いた構造の確認や表面電位といった基本的な情報、細胞毒性といった細胞実験へ応用するにあたっての基本的な情報についても確認を終え、細胞を用いた本格的な計測へと移行し完了した。国際共著論文として発表する準備を進め、できるだけ速やかな投稿を見込む。またシンガポールにおけるもう一件の国際共同研究では、代表者による海外機関への訪問を利用して実験結果を検討したうえで、代表者による国内大型放射光施設での実験結果へフィードバックするといった、これまでの形式を継続し進めた。ドイツについては、前年度までに得たプロトコルに基づいて調製した試料を対象に、海外共同研究者のもとで設置された光学顕微鏡を用いた実験を行ってきた。成果を論文としてまとめるため、論文の執筆を進めながら、結果から示唆される結論をさらに補強できる他の実験を追加することができた。このプロジェクトについても、国際共著論文としてできるだけ速やかな投稿を見込んでいる。さらに本プロジェクトの最終年度として、2件の国際会議において口頭発表した(2020年1月7-10日、および同年2月14-21日)。前者は細胞内温度計測の分野で活発に研究を進めるスペインのグループから依頼を受けた招待講演であった。1月11-14日には、細胞温度計測の技術や知見の展開先として検討すべく、オルガノイド研究を主な研究テーマとする同国バルセロナにある研究所EMBL Barcelonaを訪問して議論し、今後の展望を得た。また後者では、米国生物物理学会において抄録が口頭発表に選出された。講演の機会はいずれも、当該分野における本プロジェクトの注目度の高さを示す。国際的な認知度の向上、当該研究分野の最新動向の把握といった点においても、本プロジェクトの総まとめとしてふさわしい成果となった。
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Research Products
(6 results)