2019 Fiscal Year Annual Research Report
Nanometric surface defect inspection based on the heat flow detection and the collaborative development of a compact scale for measurement of a nanometric displacement(Fostering Joint International Research)
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16KK0119
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
清水 裕樹 東北大学, 工学研究科, 准教授 (70606384)
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Project Period (FY) |
2017 – 2019
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Keywords | 精密計測 / 熱検知素子 / フェムト秒レーザ |
Outline of Annual Research Achievements |
本共同研究では,ナノレベル間隙制御実現に向け,フェムト秒レーザを光源に用いた熱検知素子-測定面間の変位・姿勢センシング技術を開発することを第一の目的とする.また,熱検知素子の特性を生かし,熱検知素子でスケール目盛を読み取り位置検出する,全く新たな原理に基づく「熱収支場検知式リニアスケール」実現を目指し,理論的・実験的検証によりその測定原理を確立することを第二の目的とする.これらの検討を通じて,「熱を利用して形状情報を得る」,全く新しい超精密計測の概念を発信するとともに,「熱応用超精密計測・制御」という新学術分野の開拓を目指している. 最終年度となる令和元年度は,6月上旬から8月下旬にかけてドイツに渡航し, ドイツ・イルメナウ工科大学において,主たる海外共同研究者の一人であるProf.Eberhard Manskeがグループリーダーを務める研究グループにおいて,フェムト秒レーザを光源として用いる光計測における計測安定化技術の検討を進めた.また,提案の熱収支場検知式リニアスケールの原理確立に向け,超高精度多軸位置決めが専門のIlumenau工科大Manske教授の協力のもと,熱検知素子-リニアスケール間の相対傾斜を検出する光学式角度センサ装置プロトタイプ設計に取り組んだ.帰国後は,前年度に構築した光ファイバベースのフェムト秒レーザ光源についてその安定化に向けてGPSDO(GPS同期型周波数発振器)ユニット,およびフェムト秒レーザ繰り返し周波数安定化回路を試作するとともに,光学式角度センサ装置プロトタイプを試作して熱収支場検知式リニアスケールに組み込んで原理検証実験を行い,熱検知素子-スケール間の相対傾斜補正に対する角度センサ適用の有効性を実験的に明らかにした.
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Research Products
(6 results)