2019 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation for the mechanism of gene expression control specific for prokaryote(Fostering Joint International Research)
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16KK0166
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
沼田 倫征 九州大学, 農学研究院, 准教授 (10401564)
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Project Period (FY) |
2017 – 2019
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Keywords | 遺伝子発現調節 / RNA / リボスイッチ / tRNA修飾 / 合成化合物 / RNAラベリング / 原核生物 / 結晶構造解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでにジベンゾフラン環を持つ化合物がPreQ1リボスイッチと結合して下流遺伝子の発現を抑制することを明らかにした。また、リボスイッチの下流遺伝子の発現の抑制効果を増幅する誘導体化合物の創成を目指し、化合物の設計、合成、機能構造解析を展開してきた。今年度は、これまでに取得していた合成化合物の化学構造を基盤にして、さらに誘導体を作製し、生化学的および構造生物学的な手法により評価した。これまでに得られていた合成化合物2種類の化学構造を基盤にして、9種類の化合物を設計し合成した。作製した化合物を用いてin vitroにおける転写終結アッセイを行った結果、転写終結を促進する3種類の合成化合物を得た。これら化合物とリボスイッチとの相互作用機構を解明するために、化合物と結合したリボスイッチの結晶を作製し、放射光施設にて回折データを収集して、分子置換法により複合体の結晶構造を決定した。その結果、合成化合物がpreQ1との相互作用部位に結合していることが判明した。一方、preQ1とリボスイッチとの相互作用機構とは異なり水素結合が少なく、合成化合物と塩基とのスタッキングにより結合が安定化されていることが明らかとなった。 また、RNAを特異的に標識する技術開発を目的として、PreQ1リボスイッチをモデルRNAとした標識実験を試みた。PreQ1リボスイッチのリガンドであるpreQ1の化学構造を基盤にしてクロスリンカーを導入した合成化合物を作製した。転写終結アッセイによって合成化合物が機能することを確認するとともに、複合体の結晶構造を決定して天然リガンドであるpreQ1と同様に相互作用することを確認した。複合体を形成させた後、紫外線を照射して反応物を変性PAGEと質量分析により解析した。その結果、化合物とリボスイッチが共有結合していることが明らかとなり、部位特異的にRNAを標識することに成功した。
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[Journal Article] Synthetic ligands for PreQ1 riboswitches provide structural and mechanistic insights into targeting RNA tertiary structure2019
Author(s)
Connelly, C.M., Numata, T., Boer, R.E., Moon, M.H., Sinniah, R.S., Barchi, J.J., Ferre-D'Amare, A.R., Schneekloth, J.S. Jr.
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 10
Pages: 1501
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Crystal structure and biochemical characterization of CJP38, a β-1,3-glucanase and allergen of Cryptomeria japonica pollen2019
Author(s)
Takashima, T., Taku, T., Yamanaka, T., Fukamizo, T., Numata, T., Ohnuma, T.
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Journal Title
Molecular Immunology
Volume: 116
Pages: 199-207
DOI
Peer Reviewed
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