2018 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of intra-tumoral heterogeneity of breast cancer using single-cell whole-genome sequencing techniques(Fostering Joint International Research)
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16KK0204
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
及川 将弘 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 客員研究員 (90612416)
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Project Period (FY) |
2016 – 2018
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Keywords | 癌 / 遺伝学 / トランスレーショナルリサーチ / 乳癌 / リキッドバイオプシー / ctDNA / 次世代シークエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は微量な血漿循環腫瘍DNA (ctDNA)から、原発巣・転移巣の変異情報を用いることなく、copy number, mutation profileを行う手技 (PEGASUS法)をNick Navin Lab, Dept. of Genetics, TU MD Anderson Cancer Center にて習得したが、これを応用して再発乳癌の癌性髄膜炎症例より髄液(CSF)と血漿を採取し、ctDNAを抽出したのちに、PEGASUS法でcopy number profileとmutation profileを比較検討した。本方法はCSF中の遺伝子変異を高感度で検出することが可能であり、原発巣または血漿中ctDNAとの比較により中枢神経系への転移に関する遺伝学的な機序の同定が期待される。この結果を国際学会 (AACR2018)にて発表し、現在論文作成中である。Dept. of Breast Medical Oncologyと共同で企画立案した転移・再発トリプルネガティブ乳がん患者における、抗がん剤治療中の腫瘍内不均一性と治療抵抗性に関わる因子を解析するための前向き観察研究は当院でもリクルートを継続しており、これまでに4症例20サンプルを回収しDeep freezerで保管中である。また、初期治療および転移再発に対する治療を受けるHER2陽性乳癌患者に対し、PEGASUSによる解析を行った。これまでに初期治療症例16例、転移再発治療例7例のサンプルを収集し、転移再発治療中の3例中2例においてはHER2遺伝子(ERBB2遺伝子)の増幅を認め、ctDNAを検出可能であった。また、copy数変化から計算されるtumor fraction (TFx)の経過を追跡することが可能であった。初期治療の7例中、高度の腋窩リンパ節転移を認めた1例でHER2遺伝子の増幅を検出し、術前化学療法後に非検出となっていた。
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Research Products
(3 results)