2019 Fiscal Year Annual Research Report
A study on the molecular mechanisms of epileptic phenotype in eEF1BdeltaL knockout mice(Fostering Joint International Research)
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16KK0205
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
貝塚 拓 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 助教 (00435926)
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Project Period (FY) |
2017 – 2019
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Keywords | タンパク質翻訳因子 / てんかん / カルシウムチャネル / クロマチン免疫沈降 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では脳におけるeEF1BδLタンパク質の機能を分子レベルで明らかにすることで、eEF1BδL欠損によるてんかん様発作が何故起こるのかを明らかにすることを目的としている。研究代表者はこれまでにeEF1BδLは細胞核に局在し転写を制御すること、eEF1BδL欠損マウスではカルシウムチャネルをコードするCACNA1A遺伝子の発現が有意に低いことを発見している。そこで本研究課題では具体的に、eEF1BδLが核内でどのようなタンパク質と複合体を形成するか、またCACNA1A遺伝子のどの領域に結合し転写を制御するか、さらにeEF1BδL欠損はカルシウムチャネル活性に影響するか否かを海外共同研究者の協力を得て明らかにする。 令和元年度には当該海外共同研究者の研究室にて以下の研究成果を得た。 1. eEF1BδLと相互作用するタンパク質について、平成30年度までの研究でRNA結合タンパク質Hnrnpuを同定している。令和元年度には新たにRtn4タンパク質が同定された。Rtn4はADHD(注意欠陥・多動性障害)や不安障害に関係することが報告されている。 2. eEF1BδLが結合するゲノムDNA領域について、クロマチン免疫沈降(ChIP)シークエンス解析を行ったところ、X染色体上に複数のピークが検出された。その一つにある遺伝子のエンハンサー領域が確認できた。X染色体上にはシナプス機能や神経発達障害に関連する遺伝子が多く存在する。またその遺伝子の変異と知的障害との関連性が示唆されている。一方でCacna1aに有意なピークは認められなかった。 以上、令和元年度ではeEF1BδLが神経発達障害に関連するタンパク質と相互作用すること、X染色体上のシナプス関連遺伝子の領域に存在することが分かり、これらの知見は上述の目的に近づくものと考える。
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