2022 Fiscal Year Annual Research Report
Utilizing fNIRS for the Establishment of Treatment Prognostic Factors and Novel Therapeutic Approaches for ADHD from Pediatric to Adult Populations(Fostering Joint International Research)
Project/Area Number |
16KK0207
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
川田 雅子 自治医科大学, 医学部, 講師 (70438662)
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Project Period (FY) |
2017 – 2022
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Keywords | 注意欠如多動症 / 近赤外分光分析法 / Neurofeedback |
Outline of Annual Research Achievements |
注意欠如/多動症(ADHD)は先天的な脳機能障害である。Neurofeedback(NF)はADHDの新たな治療法に成りうるとされる。NFとは、対象の脳活動を脳機能イメー ジングで計測しながら課題を行い、脳活動の状態を対象者にフィードバックしながら注意機能に関する脳活動を自身で調整することを促進させる治療法である。その研究デザインは既報告によって訓練を行う頻度やフィードバックをかける脳の領域(ROI)が異なるため、ADHDの治療法としては未だ確立していない。ADHDでは前頭葉、特に下前頭回(IFG)や背外側前頭前野(DLPFC)に機能低下があるとされる。そのため、ADHDに関するNFの研究では、IFGやDLPFCをROIにした報告が散見される。しかし、どちらのROIがよりADHD症状の改善に効果があるかは現時点では報告がない。本研究では両者のどちらがよりNFの効果を得られるのかを明らかにする。脳活動を計測する脳機能イメージング法としては近赤外線光トポグラフィー(fNIRS)を選択した。このROIの検証には、脳活動の変化量を比較するための基準となる脳活動部位(REF)が必要である。REFはNFの影響を受けないようにROIと違う脳内ネットワークにあるのが望ましい。そこでROIで活性が得られる前頭葉課題を用いたfNIRS計測を施行した。活性が特に低かった一次味覚皮質と海馬後支脚野をREFに設定した。このREFを使用し、衝動性が高い成人を対象に、fNIRSを用いたNFのプログラミングによる計測を開始した。IFGをROIとした20名、DLPFCをROIとした20名、プラセボとして他のチャネルをROIとした20名で計測を行った。現在、データの解析を行っている。その結果から、ADHDに対する効果の高いNFのROIについての検討を行い、査読付き学術誌へ投稿して世間への周知を目指す。
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Research Products
(2 results)