2019 Fiscal Year Annual Research Report
Integrated International Database for Emergency and Critically-ill Patients(Fostering Joint International Research)
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16KK0211
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
田上 隆 日本医科大学, 医学部, 講師 (40626272)
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Project Period (FY) |
2017 – 2019
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Keywords | 国際データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者は、現在までに、診断群分類データ(Diagnosis Procedure Combination, DPC)データベース、国内多施設共同研究データベース、国内学会大規模レジストリ等のデータを利用し、救急・集中治療の分野の研究を行ってきた。また、現在、基課題では、DPCデータに、重症救急疾患の重症度評価に欠かせない「病院前情報」及び「検査結果情報」を、電子データで統合し、「重症救急疾患big data」という世界に類を見ないデータベースを構築する研究を行っている。
世界には、様々な救急医療体制・システムが存在する。救急医療体制・システムは、その国の伝統的な社会制度とも関連することが多い。そのため、詳細データなしに、救急医療システムの優劣を比較検討することは極めて難しく、また適切ではない。重症救急疾患に関わる広範囲の詳細且つ精確なデータ収集・分析により、本邦の救急医療体制・システムや治療方法の客観的検証が可能になる。救急医療分野の学術進歩に貢献するためには、一国のみのデータベースに留まらず、救急医療システムや重症救急疾患に対する治療方法の異なる多国間比較が可能な国際データベースの解析が必要である。
本研究では、①救急医療システム・制度や重症救急疾患の治療方法の国際比較、②客観的検証に基づく、救急医療体制や治療方法の改善への提言、③重症救急疾患の救命率の向上、の達成のための基盤研究を、アジア7カ国の心停止症例データベースPan-Asian Resuscitation Outcomes Study (PAROS database)を解析することで、行った。
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