2019 Fiscal Year Annual Research Report
Good Death in people with dementia
Project/Area Number |
16KT0001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮下 光令 東北大学, 医学系研究科, 教授 (90301142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長江 弘子 東京女子医科大学, 看護学部, 教授 (10265770)
深堀 浩樹 慶應義塾大学, 看護医療学部(藤沢), 教授 (30381916)
高橋 在也 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任研究員 (30758131)
中西 三春 公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 主席研究員 (40502315)
佐藤 一樹 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (60583789)
森田 達也 聖隷クリストファー大学, 看護学研究科, 臨床教授 (70513000)
山川 みやえ 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (80403012)
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Project Period (FY) |
2016-07-19 – 2020-03-31
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Keywords | 認知症 / 緩和ケア / 終末期医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の第一の目的は認知症患者のGood Deathとは何かを明らかにすることである。2018年度は文献レビューを行い、「認知症患者に対するGood Death」とは何かについてScoping Reviewという形でまとめ、海外の学術雑誌に投稿した。 2018年、2019年度に「認知症患者のGood Deathの構成要素は何か」を明らかにするために、認知症患者の家族・遺族、一般市民、医療者へのインタビュー調査を実施し、主題分析・内容分析を行った。 2019年度にインタビュー調査の結果をもとに、「認知症患者のGood Deathの構成要素のうち、どの項目が重要か」を検討するためのインターネット調査を実施し、認知症患者の遺族618名,医師206名,看護師206名,介護職員206名の計1236名から回答を得た。遺族において最も重要視された項目は「安らかに亡くなること」と「痛みやからだの苦痛がないこと」「穏やかな気持ちで過ごすこと」「清潔であること」だった。探索的因子分析により認知症患者のGood Deathの構成要素は「安楽・安心・安全」「関係性」「自立」「その人らしさが保たれる,束縛がない」の4因子に分類された。 引きつづき、2019年度に「認知症患者のGood Deathは達成されているのかを検討するインターネット調査を認知症患者の遺族を対象に実施し、824例から回答を得た。認知症患者のGood Deathの項目のうち、達成度が高かったものは「安全であること」「過度な延命医療は行わないこと」「必要な医療は受けられること」「家族とよい関係であること」「家族が十分な説明・準備を受け、治療選択できること」だった。また、達成度が低かったものは「他人や家族に負担をかけないこと」「楽しみがあること」「できるだけ自立して過ごせること」「認知機能を保つこと」「信仰とともに生きられること」だった。
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