2018 Fiscal Year Research-status Report
認知症高齢者の幸福感と社会参加:社会実装に向けたエビデンスの構築
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16KT0014
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Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
斎藤 民 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 老年学・社会科学研究センター, 部長 (80323608)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 千代栄 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 老年学・社会科学研究センター, 室長 (40402250)
櫻井 孝 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, もの忘れセンター, センター長 (50335444)
荒井 秀典 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院, 病院長 (60232021)
石原 眞澄 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 老年学・社会科学研究センター, 研究員 (70759597)
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Project Period (FY) |
2016-07-19 – 2020-03-31
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Keywords | 社会参加 / 認知症 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)認知症者の社会的要因と予後の関連を把握するためのデータセット構築を実施した。対象者は2010年6月~2018年9月末日に国立長寿医療研究センターもの忘れ外来を受診した初診者のうち、データの研究利用に同意が得られ、なおかつ診断名の確定した4952名およびその家族や関係者とした。本研究では予後等に関する情報について、自記式質問紙調査により得ることとした。調査項目は、調査時点で生存が確認されたケースについては現在の生活場所、介護認定度、利用している介護サービスを測定した。追跡期間中に死亡したケースについては、死亡時期、死因、本人や家族の死亡場所に対する希望等を尋ねた。実査は2018年11月から2019年1月、郵送自記式質問紙調査により実施し、有効回収数(率)は3731件(75.3%)であった。有効回答者について、初診時に把握した高齢者総合機能評価項目からなるデータセットを作成し、調査で得られた死亡等の予後情報を突合するデータセットの構築を進めた。このデータセットを用いて特に就労や就労以外の活動、婚姻とその後の死亡との関連について検討するための文献収集と整理を実施した。 2)社会的ネットワークの多様性と認知機能低下やソーシャルサポートと認知症発症との関連についての縦断的研究、また認知症者の行方不明例における死亡の関連要因について成果報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は当初の計画通り、認知症者の社会的要因と予後の関連を把握するためのデータセット構築を進めることができた。しかし、調査実施のための準備作業に予定以上の時間を費やし、解析と成果報告については今年度内に十分な時間を設けることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力者の協力を得て、次年度早々にデータセットの最終点検を実施する。すでに研究協力者の構成と実施時期についても確定している、そのため次年度には解析および成果報告を円滑に実施することが可能である。
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Causes of Carryover |
データセットの解析と成果報告に十分な時間を費やすことができなかったため、これらに要する研究費が残ることとなった。
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Research Products
(9 results)