2016 Fiscal Year Research-status Report
構成的操作による微小管メカノネットワークシステムの原理解明
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16KT0065
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
矢島 潤一郎 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (00453499)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
道上 達男 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (10282724)
小林 琢也 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特任研究員 (60468585)
須河 光弘 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (80626383)
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Project Period (FY) |
2016-07-19 – 2019-03-31
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Keywords | 微小管 / アクチンフィラメント / 力センサー / ミオシン / キネシン |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞機能を統合する伝達システムの実態を明らかにするため、従来の化学信号伝達システムを補完する、もしくは統合して新たな伝達システムとなり得る細胞骨格を主体とした「力学伝達システム」の可能性に着目した。細胞骨格の微小管やアクチンフィラメントは、長距離(マイクロメートルスケール)にわたって力を伝播することが可能である。この細胞骨格が形成する力学的な枠組みを「細胞骨格メカノネットワークシステム」として捉え、このネットワーク内で局所的に加わった力学的刺激がどのように受容・伝播・応答し、生化学反応の制御を通じて、細胞全体の機能を如何に制御するかを構成的アプローチによって定量し、細胞骨格による力学伝達システムという比較的新しい研究分野を開拓する。本年度においては、主に以下の2項目について研究を進めた。 1)細胞骨格アクチンフィラメントとモータータンパク質ミオシンからなるメカノネットワーク構造を形成させ、ネットワークのコネクティビティを制御する因子(アクチン結合タンパク質及びアクチン切断タンパク質)をネットワークに導入することで、ネットワークの収縮様式の制御機構を提示した。 2)アクチンフィラメントにかかる力をFRETによって計測する「力FRETセンサー」を応用し、微小管にかかる力の定量ができるFRETセンサーの開発に着手した。いくつかの微小管結合タンパク質を検討し、微小管との共沈実験において、センサ―を構成する候補を数種類まで絞り込んだ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画で掲げていた、細胞骨格によるメカノネットワークを構築し、細胞骨格に結合する因子やモータータンパク質により、そのネットワークの収縮を制御する分子機構の一端を解明することにおいて予定通りの成果が得られ、学会発表を行い、論文投稿に近い状況まで達している。
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Strategy for Future Research Activity |
残りの研究期間に以下の項目の研究を進める。①力センサーの開発、②微小管メカノネットワークの構築と制御。③メカノネットワーク内の3次元力学測定を可能とする光学系の構築。④メカノネットワークの力学特性の定量。
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Causes of Carryover |
開始時期がやや遅かったことに加え、力FRETセンサーを構成するタンパク質を可溶化させることに想定以上に時間を要した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
技術補佐員を雇用し、補佐員によって網羅的にコンストラクトを作成し、サンプルの調整を行う。
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Research Products
(2 results)