2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
16KT0125
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
松田 陽子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (20363187)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 晃 日本医科大学, 医学部, 助教 (70449263)
石渡 俊行 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (90203041)
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Project Period (FY) |
2016-07-19 – 2019-03-31
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Keywords | 膵癌 / 一塩基多型 / テロメア |
Outline of Annual Research Achievements |
解剖例での膵病変の病理組織学的検討と遺伝子変異の検討を実施した。膵癌や膵前癌病変を有する症例では、これまでに報告されていない一塩基多型を認め、高齢者では他の年齢層と異なる分子病理学的発癌機序が示唆された。また、加齢とともに染色体保護装置であるテロメア長が短縮し、テロメア長の短縮が組織学的な染色体不安定性の指標である異常分裂像と関連を示した。以上より、加齢とともに膵管上皮のテロメア長の短縮を生じ、それによって惹起される染色体不安定性が高齢者の膵発癌に重要な役割を果たすことが明らかとなった。さらに、一塩基多型の変化は、膵癌と膵前癌病変でそれぞれ異なっており、多くの前癌病変は膵癌と関連がなく、非連続性の病変であることが示唆された。 また、膵臓の幹細胞にて発現するSOX9陽性細胞の分布、数、年齢との関連を検討した。今後はSOX9陽性細胞におけるテロメア長の変化と病変との関連を解明し、加齢に伴う幹細胞の変化が発癌に及ぼす影響を明らかにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究結果の学会発表、論文投稿の段階まで進展しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
膵臓の幹細胞におけるテロメア長の解析結果をまとめ、論文投稿する。
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Causes of Carryover |
消耗品購入の金額に差があったため。
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Research Products
(2 results)