2018 Fiscal Year Annual Research Report
Understanding of the mechanism underlying gene expression rhythms using a gene circuit model with engineered Cas9 transcription factors
Project/Area Number |
16KT0175
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
土谷 佳樹 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30456777)
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Project Period (FY) |
2016-07-19 – 2019-03-31
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Keywords | 概日リズム / 人工遺伝子回路 / 転写フィードバックループ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、哺乳類細胞内にCRISPR/Cas9システムを応用した人工的な転写フィードバックループを作製し、人工転写オシレーター(振動体)を創出することによって、遺伝子発現リズムの発振原理を解明することを目的とする。今年度は前年度に引き続き、転写アクチベーターと転写リプレッサーの転写調節能を検討した。今年度までに人工遺伝子回路の作出には至らなかったが、今後引き続き検討すべき課題であると考えている。また、概日時計の転写フィードバックループについて、主要時計遺伝子の欠損細胞を作製し、欠損遺伝子を異所性に発現させるadd back実験から、シスエレメントの重要性についての新しい知見を得ることができた。さらに、概日転写フィードバックループに関与すると考えられている転写因子REV-ERBα/βについてCRISPR/Cas9システムによるノックアウト実験から、REV-ERBα/βが概日時計形成の必須因子ではないことを示す知見を得た。このことは、概日時計を構成する2つの転写ループのうちREV-ERBα/βの関与するサブループはPer2などの時計遺伝子の発現振動に必須ではない可能性を示しており、本研究で目指す単一の転写フィードバックループによる遺伝子発現振動の可能性をサポートする知見である。概日転写フィードバックループではE-boxやD-box、RREなどの転写制御シス配列に転写因子が結合するが、それらのリズム形成における重要性については不明な点も多く、本解析から遺伝子発現リズムの発振原理解明に繋がる知見が得られることが期待される。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Cell-based screen identifies a new potent and highly selective CK2 inhibitor for modulation of circadian rhythms and cancer cell growth.2019
Author(s)
Oshima T, Niwa Y, Kuwata K, Srivastava A, Hyoda T, Tsuchiya Y, Kumagai M, Tsuyuguchi M, Tamaru T, Sugiyama A, Ono N, Zolboot N, Aikawa Y, Oishi S, Nonami A, Arai F, Hagihara S, Yamaguchi J, Tama F, Kunisaki Y, Yagita K, Ikeda M, Kinoshita T, Kay SA, Itami K, Hirota T.
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Journal Title
Science Advance
Volume: 23
Pages: eaau9060
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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