2016 Fiscal Year Research-status Report
細胞内侵入型ペプチド核酸ビーコンによるマイクロRNAのライブイメージング
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16KT0195
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
北松 瑞生 近畿大学, 理工学部, 講師 (60379716)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大槻 高史 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (80321735)
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Project Period (FY) |
2016-07-19 – 2019-03-31
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Keywords | ペプチド / ペプチド核酸 / 細胞内運搬ペプチド / 蛍光色素 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はペプチド核酸の両端に蛍光基と消光基を修飾したペプチド核酸ビーコンを細胞内に自発的に運搬させることによって、細胞内でのマイクロRNA検出を可能にする方法を開発することを目的としている。このペプチド核酸ビーコンを細胞内に運搬するために、本研究ではペプチド核酸ビーコンの末端に細胞内運搬ペプチドを連結させる。 本年度は計画通り、蛍光基としてフルオレセイン(Fam)基および消光基としてダブシル基をもつペプチド核酸ビーコンの合成を進めた。しかし合成途中でダブシル基が分解し、十分な消光が生じなかったため分子設計を変更した。具体的には、ベンズアクドニル(Bacd)基とアクドニル(Acd)基とを蛍光基と消光基との代わりに用いたペプチド核酸ビーコンを合成した。このペプチド核酸ビーコンはHPLCおよび質量分析計により同定した。 このペプチド核酸ビーコンは、RNAと相互作用する前は、ペプチド核酸ビーコンの両端側にあるグルタミン酸とリジンとによって折りたたまれているが、その数を1対、2対、3対と増やしていくごとに、RNAとの相互作用した後に生じる蛍光発光の変化が大きくなることを明らかにした。この結果により本研究のペプチド核酸ビーコンが細胞内のマイクロRNA検出に利用することが可能になった。 さらにこのペプチド核酸ビーコンに細胞内運搬ペプチドをジスルフィド結合を通じて連結させることに成功した。このペプチド核酸ビーコン-細胞内運搬ペプチド 連結体はHPLCおよび質量分析計により同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定した蛍光基および消光基を使用することができなかったが、新しい蛍光色素の組み合わせ(Acd基とBacd基)によりペプチド核酸ビーコンがうまく作用できるようになった。
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Strategy for Future Research Activity |
上記の新設計のペプチド核酸ビーコンを用いて、当該年度の計画通り、細胞内でのマイクロRNA検出に着手する。
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Causes of Carryover |
ペプチド核酸ビーコン-細胞内運搬ペプチド 連結体の合成が当初計画していたものより遅れが生じたため、細胞実験に影響がでた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に予定通り細胞実験に取り掛かる。
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Research Products
(2 results)