2008 Fiscal Year Annual Research Report
アジアバロメーターを通じたアジア人の生活・規範・価値の実証研究
Project/Area Number |
17002002
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
猪口 孝 Chuo University, 法学部, 教授 (30053698)
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Keywords | 日常生活 / 世論調査 / 比較研究 / アジア / アイデンティティー / 信頼 / しあわせ / 満足 |
Research Abstract |
本研究は「アジアの普通の人々の日常生活」に焦点を当てた世論調査研究プロジェクトであり、欧米の世論調査と比較できる方法を使いつつ、アジアの特異性に配慮した研究設計によって、アジア社会の世論調査データを作成し、学術的分析の成果を発表し、専用ウェブサイト、さらにアーカイブに保存することで、全世界でその成果を共有することを目的とする。 <本年度の研究実績> 1. 日本、中国、インド、アメリカ、ロシア、オーストラリアで標本数1000の世論調査を実施した。米、露、豪州については、地理的だけでなく、機能的アジアをもアジアと考えた。その結果、平成15年から平成19年までの調査と合わせて、アジア29の国・社会と機能的なアジア3カ国の計32の国と社会に住む人々の日常生活に関する、世界初の膨大で精密なデータが出来上がった。その標本総数は52215である。 2. 平成20年12月16-18日、中央大学に於いて、平成20年度調査対象国に関する各国別分析論文と比較分析論文のワークショップを開催した。各国別分析は現地国の社会科学者が、比較分析は主に、日本、韓国、米国の研究者が担当した。そこで発表・討論された英語論文(13本)はソースブックとして刊行を予定している。 3. 平成17年度調査のソースブック日本語版と、平成18年・19年度調査のソースブック英語版がそれぞれ刊行された。 4. 平成17年に立ち上げた本研究プロジェクト専用ウェブサイトでは、平成15年と平成16年に行った世論調査データに加えて、平成17年から平成19年に行った世論調査データも一般公開した。平成15年と16年度調査のデータはミシガン大学ICPSRと東京大学社会科学研究所のデータアーカイブでも一般公開されている。 5. 本研究プロジェクトによる世論調査データを分析したり、その分析結果を引用したりした刊行済みの文献の数は平成21年3月の時点で203確認した。
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