2006 Fiscal Year Annual Research Report
1mm以下の解像力を持つ超高分解能半導体PET(:次世代型PET)の開発
Project/Area Number |
17002010
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石井 慶造 東北大学, 大学院工学研究科, 教授 (00134065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 隆司 東北大学, 大学院工学研究科, 教授 (20374952)
谷内 一彦 東北大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50192787)
畑澤 順 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70198745)
伊藤 正敏 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (00125501)
伊藤 伸彦 北里大学, 獣医畜産学部, 教授 (00159899)
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Keywords | PET / 半導体PET / 核医学 / 分子イメージング / CT / 半導体検出器 / 放射線計測 / 原子力学 |
Research Abstract |
昨年度製作したCdTe小動物用高分解能PETシステムを、^<22>Na点線源(放射能分布は半値幅で約0.5mm)を用いて、空間分解能が最小になるように測定・解析と調整を繰り返しました。その結果、本装置が視野中心において0.8mmFWHMの分解能を達成し、また、2cm径の視野において1mm以下の高い分解能を保持していることが確認されました。これは、実用型半導体動物用PETでは、世界で初めてのものであります。 そこで、この高分解能の生体実験に対する性能評価を調べるために、マウス及びラットの^<18>FDG測定を行いました。マウスにおいて、世界で初めて、大脳皮質、灰白質、線条体が区別されたPET画像が得られました。また、ラットについては、これまでのPETでは見られなかった繊細なFDG脳画像が得られました。さらに、^<18>Fイオンをマウスに注入し、繊細な骨格画像の取得にも成功しております。これらの成果は、現在市販されている商用PET装置では得ることができません。平成19年3月に、これらの成果を公表し、さらに国際ワークショップを開催することで、米国、欧州の複数の半導体PET開発グループの研究者と現状と今後の開発に関して議論を行ないました。 また、本研究の最終目標である可変開口径型PET装置開発のための位置敏感型CdTe検出器の開発を行ないました。位置敏感型検出器(PSD)の製作には、抵抗性電極膜の形成が不可欠となりますが、CdTe結晶への電極材金属の蒸着量を制御することにより、位置特定可能な電極膜の形成に成功しました。この技術を用いた1次元PSDを開発し、これを組み込んだ計測システムの開発を行ないました。また、抵抗性電極のさらに上面に形成される集電極のパターンを変更することで2次元PSDの開発も行ないました。これらの検出器は1mm以下の位置弁別能を有しており、高分解能PETに有効であると考えます。
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Research Products
(8 results)